院長ブログ

レンズ交換の手術費用

新年度スタートの今日の手術は白内障6件、眼内レンズ交換1件、アドオンレンズ1件、眼瞼下垂1人、霰粒腫2件でした。

今日は白内障術後の修正(やり直し)がレンズ交換とアドオンレンズとがありました。今回のレンズ交換は2ヶ月前に僕が白内障手術をした49歳の女性の患者さまで、元々、近視が強く、ある程度、近方に合うようなレンズを選んだのですが、度数がズレて焦点が遠方気味になってしまいました。近くを見るお仕事のため、不自由があり、近方に合うようにレンズを入れ換えました。近視が強すぎると、アイハンスやレンティスはちょうどよい度数がなく使えない場合があり、最初の手術では単純な単焦点レンズを使うしかなかったのですが、今回はより近くに合わせる度数なので、アイハンスが適応範囲になり、アイハンスを選択しました。焦点距離を変えるだけの目的であれば、最初のレンズと同じレンズの方がより予測がしやすいので、悩みましたが、49歳という年齢を考慮し、焦点の幅が広い方がプラスになると考えアイハンスにしました。若干不確定要素が出てしまいますが、レンズ自体はきれいに入れ換えできたので、なんとか希望の距離が見えるようになってくれればと思います。

ちなみに、レンズ交換の手術は医学的に正当な理由があれば、保険の適応とされており、今回のようにレンズ度数の計算がズレてしまう『屈折エラー』などの理由であれば、保険の手術で通常の白内障手術と同じ費用(1割負担で約12,000円)で受けることができます。遠方に合う焦点を希望され、予定通りに遠くが見えるようになったのに、やっぱり近くが見えないから近くに合うレンズに入れ換えて欲しいというような理由の場合や多焦点レンズから単焦点レンズへの入れ換えは、『患者さま都合』の手術ということになってしまい、基本的には保険が適応されず、自費の手術になり、当院では通常の白内障手術の10割分の約12万円で行っております(自費の入れ換え手術の費用はクリニックによって異なります)。

アドオンレンズの方は埼玉県の病院で両眼の白内障手術で多焦点レンズが入っていますが、右眼が若干近視気味で遠方の視力が0.8と少しだけ出にくく、1.2見えている左眼との差が気になり、この修正目的で眼内レンズの上にもう1枚レンズを入れる『アドオンレンズ』の手術を行いました。実はこの方は白内障手術を受けた病院でアドオンレンズの手術を予定し、レンズ代のお支払いまでされていたそうですが、その病院が倒産し手術を受けられなくなってしまったそうです。ちょっと不憫だと思うので、なんとか思ったような見え方になってくれるといいなと思います。

今まで手術は毎週水曜の午後と第135金曜の午後に行っておりましたが、手術希望の方の増加に伴い、今月から金曜の午後も毎週手術日とさせていただきました。外来のコマ数が減ってしまい、患者さまにはご迷惑をおかけしてしまう部分もあり、申し訳ありませんが、ご理解、ご協力、どうぞよろしくお願いいたします。

↑新入職員の歓迎会で行ったお店の桜もきれいでした。

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