院長ブログ

まぶたの術後のキズのケア

今日は午前が外来で午後は手術でした。

手術の申し込みは、白内障4人と眼瞼下垂1人でした。
今日の手術は、白内障11件、黄斑上膜の硝子体手術1件、霰粒腫3人(1歳女の子、3歳女の子、6歳男の子、51歳男性)でした。

眼瞼下垂や霰粒腫の手術の後のキズに対しては、手術終了時にキズ表面に軟膏を塗ってガーゼをあててお帰りいただいています。時々、出血することがありますが、その場合は、貼ってあるガーゼの上に更にガーゼを追加して、できれば手で圧迫していただけると、ほとんどの出血は止まります。

翌日にはガーゼを外し、オープンの状態にしてしまいますが、キズは表面が潤った環境の方が治りやすいので、軟膏を12回塗っていただくようにお願いしています。なるべくキズ表面が軟膏で覆われていた方がよいので、もし、可能であれば、もっと多く軟膏を塗れると尚よいかと思います。ちなみに、軟膏を塗る目的はあくまで創傷治癒(キズが治る過程)を促進することで、腫れを抑えるものではないので、まぶた全体に塗る必要はありません。霰粒腫の場合は、術後の炎症が再発につながることがあり、点眼で炎症を抑えることも大切だと思っているので、点眼も可能な限りしっかり使っていただきたいと思っています。

キズの表面は術後1週間あれば、通常は塞がってくるので、そうなると、軟膏を塗る必要はありませんが、経過によってはもう少し長く使っていただくようお願いすることもあります。キズは治ってくると、表面が乾いてくるのですが、たまに『乾かせば治るりますか?(乾かせた方が早くよくなりますか?)』と質問されることもあります。これは完全な誤解で、例えば、できたてのキズにドライヤーを当てて乾かすような行為などは完全に逆効果なので、お気をつけください。

キズは紫外線が当たらない方がきれいに治るので、他の部位であれば、テープを貼ってキズを紫外線から守ることもあるのですが、眼瞼下垂であれば、キズは二重の線の中に隠れてしまい、全然気にしなくてよいと思います。霰粒腫で下まぶたなら、テープを貼る余地があるかもしれませんが、まぶたの縁にテープは貼りにくいので、そこまでする必要はなく、外出時に帽子を被るようにするくらいで十分ではと考えています。

あと、眼瞼下垂の高齢の方でも、霰粒腫のお子さまでも、結構、プールに行っている方もいらっしゃり、いつから行っていいかよく聞かれますが、キズの表面は術後2日である程度は塞がるので、その後から可能は可能で、術後34日頃からでもよいかと思いますが、1週間経てば全く問題ないと思います。

今日も手術、お疲れ様でしたm(_ _)m

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