院長ブログ

片眼のレンズ計算がズレた時

今日は午前のみの外来で手術の申し込みは、白内障1人でした。

昨日の眼内レンズ交換は58歳の女性で、他院で単焦点レンズ(アイハンス)の白内障の手術を受け、ピントが思ったより近くになってしまい、当初の目標のピントの位置に合わせるための手術となりました。

眼内レンズの計算はどうしてもズレが生じることがあり、最初の左眼の手術の時にやや近視寄りになってしまったそうですが、次の右眼の手術の時に、ズレた右眼の度数と合わせるようにレンズを選んだそうです。その結果、右眼は更に近くにピントが合ってしまい、不自由が強くなってしまったようです。

このように最初の眼の手術で眼内レンズの計算がズレてしまった場合、左右の眼の状態(角膜のカーブの具合や眼の長さなど)に明らかな差がないのであれば、次の手術の眼でも計算がズレる可能性も考慮する必要があると思っています。

例えば、仮に-1Dずれたとしたら、次の眼でもズレる可能性があり、元々の目標に合わせるには、少しプラス目の度数を選ぶようにしています。ただ、遠視になってしまうと、ピントが合いにくい状態になってしまうので、それは裂けるべきなので、もしぴったり遠くに合わせる希望なら、0.5D程度プラス側を狙うとよいかなと思っています。もちろん、あくまでズレはズレで計算の予定外なので、計算を重視して、選ぶという考えもあると思いますし、片眼はズレてももう片眼は計算通りという可能性もあるので、難しいところですが、患者さまの希望をどう叶えるかをよく考えて、手術することが大事だと思っていますし、結果的に希望の見え方にならずに困ってしまった時は、その次の対処をしっかり行うことが必要だと思っています。

今週も皆さま、お疲れ様でしたm(_ _)m

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