今日は午前は外来、午後は手術でした。
手術の申し込みは、白内障2人と眼内レンズ交換1人でした。
今日の手術は、眼瞼下垂3人、涙管チューブ1人、霰粒腫5人(1歳女の子、3歳女の子、4歳女の子、5歳女の子、10歳女の子)でした。
先月、白内障の手術を受けてくださった70代半ばの男性の方の術後の経過観察の受診がありましたが、この方は単に視力が下がって見え方が悪くなり手術を受けた訳ではなく、眼の中の水の房水が流れ出る出口のある”隅角“が狭い狭隅角(または浅前房)の眼で、緑内障発作が起こりやすいために、その予防のために白内障の手術を受けていただきました。そのため、『隅角は広くなりましたか?』というご質問をいただきました。診察の見た目でも前房が広くなっているのは分かるのですが、前眼部OCT(当院ではCASIA2)という器械を使った検査の結果が分かりやすく、術前と術後を重ねた写真を作ることができるので、それを見ていただきました。
隅角が狭いと緑内障発作が起こりやすいのですが、単に隅角の広さだけでなく、水晶体の厚さやチン小帯の強弱、虹彩の解剖学的な形状なども関与していると思うので、なかなか、『あなたの眼では緑内障発作が起こる確率が何%です』ということは言えず、難しい部分もありますが、この写真を見ると、白内障の手術をすることで、隅角がだいぶ広くなることが分かりますし、あまり心配を抱えたまま過ごすよりは、ある程度の年齢になったら、白内障の手術をしておいた方がよいのかなと思いました。