今日は午後から学会で出掛けるため、午前のみの外来でした。
昨日のレンズ交換の70代の女性の患者さんは元々、2019年に他院で多焦点レンズを入れていて、ずっと『脳がしんどい』と感じ、2023年に右眼を当院で単焦点レンズへ入れ換え、『しんどさが半分に減ったけど、まだしんどい』ということで、今回、左眼も単焦点レンズへ入れ換える手術をさせていただきました。右眼は多焦点レンズの時は1.0出ていた視力が入れ換え後は矯正視力で0.6〜0.7と下がってしまっていましたが、ご本人は『前よりは見えないけれど楽になった』そうで、左眼の入れ換えの手術で左眼も視力が下がると見えにくさで困るかもしれませんというお話もさせていただきましたが、『多少見えにくくなってもしんどいのが取れてくれればいい』とおっしゃり、今回の手術となりました。
手術は右眼の時も結構大変だったのですが、今度の左眼もレンズの支持部の癒着が強く、剥離に難渋し、結局、光学部(レンズの本体部分)と支持部を切断し、レンズを取り出し、その後、支持部も外れ、全てのレンズのパーツを取り出し、新たなレンズを入れて手術を終えました。通常の入れ換えは10分程度で終わることが多いのですが、今回の手術は1時間程度かかり、患者さんもちょっとお辛かったかと思いますが、頑張ってくださり、なんとか無事に目的のレンズへ入れ換えることができてよかったです。今日はまだ手術の翌日で炎症もあり見え方はパッとしなかったかと思いますが、術後の状態が落ち着き、少しでも視力が保てしんどさが取れてくれるといいなと思います。