院長ブログ

YAG後のIOL位置修正

今日は午前が外来で午後は手術でした。
手術の申し込みは、白内障3人と黄斑円孔の硝子体手術1人でした。
今日の手術は、白内障12件と眼内レンズ位置修正1件でした。

今日の手術の最後は、眼内レンズの位置修正を行いました。他院で多焦点レンズを使った白内障の手術を約4年前に受け、最初は見え方がよかったものの、徐々に悪くなり、後発白内障のYAGレーザーの治療を行なっても見えにくさが続くため、当院に相談にいらっしゃり、大きな問題はないものの、レンズの位置がわずかに中心からのズレを生じており、それが見えにくさの原因の可能性かと思われました。ただ、4年も経っていることと、YAGレーザー後でレンズの位置を直すことは簡単ではなく、手術が大変になることもあること、そもそもレンズの位置を変えられないかもしれないこと、うまく位置を治せたとしても症状が改善する保証はないこと、このような手術は保険診療の対象にはならないので自費の手術で費用もかかることなどを伝え、普通に考えれば、手術はしないという選択肢が妥当かもしれませんし、医師側も普通はしない派がほとんどと思いますが、患者さんがリスクを十分承知の上で、手術を受けることに強い希望をお持ちでしたので、そうであれば引き受けるしかないと思い、今日の手術となりました。

水晶体嚢とレンズの癒着はそれなりにありましたが、なんとか解除し、残存水晶体上皮細胞の増殖がレンズを押しのけるようにあったので、それを除去し、後嚢切開後なので硝子体の脱出が起こり、これをカッターで処理し、レンズの位置を整え、手術を終えました。

このような手術は患者さんとの信頼関係がないと、患者さんも受けることはできないですし、僕も引き受けることはできないことだと思います。手術自体はうまくいったので、これで症状の改善が得られるかどうかは分かりませんが、少しでも良くなり、手術してよかったと思っていただけることを願います。

今朝、5時に羽田に着き、一旦、帰宅した後、そのまま朝から診療を再開し、外来は混雑してしまいましたが、午後の手術まで滞りなくこなすことができました。休み明けでもスムーズに診療ができるよう準備してくれたスタッフに感謝です。

今日も皆さん、お疲れ様でした。

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