院長ブログ

強度近視の術後の生活

今日は午前は外来、午後は手術でした。

手術の申し込みは、白内障2人と眼瞼下垂1人で、今日の手術は、眼瞼下垂3人、霰粒腫2人(6歳女の子、75歳女性)、眼瞼腫瘍切除1人でした。

白内障手術の前にはレンズや術前後の生活、手術の説明を行ない、レンズの種類やピントを確認しています。今日、術前説明で来ていただいた70代後半の男性の方は、右-11D、左-12Dの強度近視でレンズは単焦点レンズで遠方に合わせる予定となり、『術後の生活はどうなりますか?』とご質問をいただきました。

単焦点でピントを遠方に合わせれば、基本的に、離れた距離は裸眼で見ることができ、普段はある程度裸眼で過ごし、近くを見る時には眼鏡が必要な生活になります。当院では通常、片眼ずつ1週間おきに手術をしますので、最初の眼の手術の後は、手術した方の眼はある程度遠方は裸眼で見て過ごせますが、眼鏡は全く合わなくなりますので眼鏡は使わずに裸眼で過ごすか、手術をしていない方の眼が見えにくく、眼鏡を使いたいなら、手術した方の眼のレンズを外して掛けてもらうようになります。ただ、片眼だけ強い近視だと眼鏡は左右のバランスが悪くなり、違和感が出てしまうこともあります(コンタクトレンズだと大丈夫なことが多いです)。

そして、2眼目の手術が終われば、遠方は裸眼で見やすくなりますが、今度は近方が見えにくくなりますので、早めに老眼鏡が必要になるかと思います。度数が落ち着くのには1〜2か月くらいかかりますので、ちゃんと眼鏡を作るのはしばらくしてからがよいですが、不便をどうしても我慢しないといけない訳ではないので、早めに仮の眼鏡を作るのもよいですし、市販の老眼鏡でも対応はできるかと思います。

術後の眼鏡を作る時期もよく相談を受けますが、あまり不便なく過ごせていれば、度数が落ち着く術後1〜2か月後くらいの時期に作るのが、より合った眼鏡になりますし、不便が強ければ、術後、数日でも1週間でもすぐにひとまずの眼鏡を作ればよいかと思います。

TOPへ