院長ブログ

だいたいは対応しますが、、、

今日は一日外来で、手術の申し込みは、白内障11人、眼瞼下垂2人、霰粒腫2人(1歳女の子、10歳女の子)、硝子体手術2人(硝子体混濁、強膜内固定)でした。

今日、白内障の手術の申し込みをいただいた方の中には、通っていたクリニックで手術ができなかった方、できないと言われた方も何人かいらっしゃいました。

一人は、顔に布が掛かるのが苦手で手術に不安があり、笑気麻酔を使って手術に臨もうとしたものの、意識がしっかりしたままで手術の準備をしていくことが不安で手術をキャンセルされたそうです。確かに不安が強い人には、笑気麻酔もよい方法で楽に手術を受けることもできますが、多少、ぼーっとするかどうかなので、それだけで心配な場合は、点滴で鎮静剤を使ってなるべく寝た状態で手術をする方が楽だと思います。

もう一人は、血圧が高いから手術をするならば血圧の治療を行ってからでないとできないと言われたものの、本人は血圧の治療はしたくないので、手術を断られてしまったそうです。高血圧の専門ではないので、正しいかどうかは分からないですが、血圧はよっぽど高くなければ、そんなに治療をしないといけない訳ではないのかなと個人的には考えています。理由としては、年齢で血管も硬くなれば血液の流れも悪くなり、身体中に必要な血流を送るには、年齢が上がれば多少血圧が高くなることも当然で必要なことなのではと思うからです。この患者さんも血圧は上が150mmHgくらいなので、手術自体は問題ないかと思いますので、こちらで対応させていただくことになりました。

あともう一人、全く耳が聞こえない 歳の女性の方も他院で耳が聞こえないと手術はできないと言われたそうですが、当院では今まで何人かは全く耳が聞こえない方の手術の経験もあり、問題なくできていますので、引き受けさせていただきました。手術の時は、始まるまでは、『今日はどちらの眼の手術ですか?指で指してください』とか『これから消毒をしますね』などのメッセージを書いた画用紙を用意しておき、事前に痛みがあった時は手を挙げて教えてくださいという決め事をしておき、手術を行います。これだけでは不安な気もするかもしれませんが、耳が聞こえない方は、結構、肝が据わっているというか、耳が聞こえずに生活してきている経験は、耳が聞こえている人には分からない力があるように思っています。なので、耳が聞こえなくとも十分、手術は可能と僕は考えています。

このように、色んな理由で他院で手術が難しいとかできないと言われた人でもだいたいは対応していますが、今日は逆に、こちらでの手術をお断りさせていただいた方もいらっしゃいました。どんな患者さんかというと、元々、他院で左眼の白内障の手術を受け、こちらでレンズの入れ換えを予定していたものの、キャンセルし、2年ほどしてから再度受診され、今度は右眼の白内障の手術を今度の水曜に予定していたのですが、ピントの位置をなかなか決められず、何度も外来で相談を繰り返し(これは必要なことではありましたが)、先週、もう決めなければならないという日に一応は決めましたが、まだ決めきれないからというので迷っているレンズを2つ用意しておくので、月曜に(今日)どちらかにするか返事をもらう約束になっていたのですが、今日、連絡があったのは『体調が悪いので水曜の手術はキャンセルさせてください』ということでした。手術は患者さんから信頼してもらえないとできないと思っていますし、僕も患者さんのことを信用できなければ手術はできないと思っています。なので、この患者さんから信用もされていないと感じましたし、僕も信じられないので、こちらでの手術はできないと判断し、今後は一切、こちらでの対応は控えさせていただくようにお願いしました。

基本的にはどんな患者さんでも対応はしたいと思っていますが、正直でない患者さんの治療はちょっと無理だと思っていますので、何かありましたら遠慮なく本当のことを話していただければと思っています。ご理解、よろしくお願いいたします。

TOPへ