院長ブログ

硝子体術後の黄斑円孔

今日は午前が外来で午後は手術でした。
手術の申し込みは、白内障4人と眼瞼下垂1人でした。
今日の手術は、白内障16件と硝子体手術2件(黄斑上膜、黄斑円孔)でした。

今日、黄斑円孔で手術を受けていただいた50代後半の女性の方は、約5年前に右眼の網膜剥離で硝子体手術を行い、再発もなく順調に経過し、最近は半年月ごとに定期的に経過観察を行っていました。ずっと問題なく経過していたのですが、5月の定期受診時に本人の見えにくいという自覚症状と検査上の視力の低下があり、OCTの検査では、黄斑部にわずかに穴ができそうな(細胞の層の断裂?)所見がありました。黄斑に穴があくのは黄斑円孔という病気ですが、硝子体手術の後の黄斑円孔は経験がなく、硝子体がないので黄斑への牽引も生じにくく黄斑円孔は起こりにくいのかなと思い、1か月様子を見ましたが、悪化はないものの、症状も続き、視力も下がったままだったので、黄斑円孔に準じて、再度の硝子体手術で、網膜の最内層の内境界膜を剥がし、ガスを入れて黄斑部の穴の閉鎖を狙った手術を行わせていただきました。硝子体手術の後の黄斑円孔は珍しいような気がしますが、なんとか穴が塞がって少しでも視力が改善してくれるといいなと思います。

今日も手術、お疲れ様でしたm(_ _)m

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