今日は午前は外来、午後は手術で、手術の申し込みは、白内障5人で、今日の手術は眼瞼下垂2人でした。
今日、外来を受診された70歳の女性の方は、左右とも-13Dの強度近視の方で、分厚いレンズの眼鏡をかけていましたが、『白内障の手術をしたら眼鏡のレンズを薄くできますか?』と相談にいらっしゃいました。
白内障の手術では濁った水晶体を取り除き、眼内レンズを入れますが、その眼内レンズには度数がついているので、近視をなくしたり、弱くすることも可能で、そうすることで手術の後の眼鏡の度数を弱くすることもできます。
全く白内障のない若い方では、保険適応になりませんし、近視がなくなるメリットよりも、調節力がなくなり急に老眼が進んでしまった感じになってしまうデメリット(単焦点レンズを入れた際には)の方が大きい可能性もありますが、50代以降であれば、多かれ少なかれ水晶体は濁っていますし、老眼も出ていますから、白内障の手術をして強い近視がなくなることは意味のあることかなと考えています。
今日の患者さんのように分厚い眼鏡を薄くするために白内障の手術を考えるのもよいのではと思いました。
ちなみに、近視の強い人は白内障の手術の時に強い度数の眼内レンズを入れると思われがちですが、眼内レンズと眼鏡はレンズの種類が違い、一般的には弱い度数の眼内レンズを入れることになります。
今日は明日からの福岡での学会(JSCRS;日本屈折矯正白内障手術学会)に参加するために午後の手術は少なめにして、早めに終わらせていただきました。明日から休診でご迷惑おかけしますが、しっかり勉強してきます!