院長ブログ

RK後の白内障手術

今日は午前は外来、午後は手術でした。
手術の申し込みは、白内障1人で、今日の手術は、白内障5件、眼瞼下垂1人、霰粒腫 5人(5歳女の子、8歳女の子、18歳女の子、46歳女性、51歳女性)、眼瞼腫瘍切除1人でした。

今日、白内障の手術の相談でいらっしゃった60代前半の男性の方は右0.5左0.7と視力も低下しており、手術にちょうどよい時期と思われました。この方は九州の鹿児島から来てくださいました。なぜわざわざ遠方からいらっしゃったかというと、元々、30年くらい前にRKという近視矯正の手術を受けており、お近くの先生からは“手術できない”と言われてしまい、困ってしまったそうです。

RKというのはレーザーで角膜の表面に放射状の切開を入れ、角膜のカーブを変えることで近視を減らす手術ですが、そのような手術を受けていると、角膜のカーブが正常ではないため、眼内レンズの計算がどうしてもズレやすくなってしまいます。なので、手術自体は通常通りでできないことはないのですが、おそらく、レンズの度数計算がうまくいかずに屈折誤差が出てしまう可能性を心配して手術ができないと伝えられたのかと思います。以前に比べれば、計算の精度が上がってきているので、RK術後でもそれほど大きなズレはなくなってきていると感じますが、計算式の選択と、ズレた時にもなるべく困らないための目標屈折の設定、そしてどうしてもズレてしまった時にはレンズ交換などでの対応をすることも考えての手術が大事かと思います。それから、RK後の屈折は結構、変化しやすいので術直後はよくなくとも時間の経過でよくなって来ることもあるので、焦らず経過を見ることも必要かと思います。

今回の患者さんは核白内障で水晶体が硬く濁ってきているので、ちょっと手術は心配もあるかとは思いますが、あまり先にしないで考えてあげるとよいかと思いました。

今日もお疲れ様でしたm(_ _)m

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