院長ブログ

段階的モノビジョン

今日は午前は外来、午後は手術でした。
手術の申し込みは、白内障3人、眼瞼下垂1人、翼状片1人、硝子体混濁の硝子体手術1人で、今日の手術は、白内障5件、眼瞼下垂2人、霰粒腫2人(5歳女の子、29歳女性)でした。

白内障の手術の際に、左右で入れる眼内レンズのピントをズラし遠方から近方まで裸眼で見えるように狙うことがあり、このような方法を“モノビジョン法”といいます。うまくいくととても便利なのですが、左右で差をつけ過ぎると、違和感が出てしまうこともあり、あまりこちらからお勧めすることはないのですが、先週、右眼、昨日左眼の手術を受けていただいた60代後半の男性の方は、右眼を遠方、左眼を近方に合わせるモノビジョンにし、裸眼で遠近共に見えそうとのことで経過良好でした。ただ、この方は最初からモノビジョンにする予定だった訳ではなく、元々、強度近視でピントを両眼とも遠方に合わせる予定でした。ところが、右眼を遠方に合わせて裸眼視力が0.9まで改善したのですが、近方が思ったより見えにくく、このまま左眼も遠方に合わせてしまうと不便が出てきそうで、尚且つ、近視が強い左眼と違和感を感じず、両眼で見ると不便もないということで、左眼は遠方でなく近方に合わせることとしました。結果的にモノビジョンの形になりましたが、モノビジョンありきでなく、段階的にモノビジョンにすることでうまくいったのかと思います。ちなみに、左眼の近視の度数をどするかは、先に手術した右眼に眼鏡を掛け、ピントを近方にズラした時の見え方を確認しながら決定しました。このようなモノビジョンのやり方はアリかなと思います。

今日も皆さん、お疲れ様でしたm(_ _)m

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