今日は午前のみの外来で、手術の申し込みは、白内障2人と霰粒腫2人(4歳女の子、43歳女性)でした。
今日は、昨日、黄斑上膜の硝子体手術を受けていただいた60代前半の男性の術後の診察がありました。視力は1.2あり、黄斑上膜の症状はあまり出ていなかったのですが、手術を受ける一番の理由は、『白いモヤと糸くずが気になり、モヤが中心に来ると見えにくい』といういわゆる飛蚊症の症状が強かったからです。飛蚊症は症状として困る人も多いのですが、単なる飛蚊症は保険手術の適応にはなりません。患者さんから『なぜこんなに辛くて困っているのに保険適応されないんだ?』と言われることもありますが、日本の医療保険の制度は適応の疾患と術式による診療報酬が国によって決められており、保険の適応にならない疾患(病態)は保険での治療はできないことになっています。
飛蚊症に対してはするとすれば硝子体手術を行うのですが、飛蚊症自体はありふれた状態で、硝子体手術は高額な費用がかかりますが、これを保険適応にすると国の医療費の増加につながってしまうという問題があるのだと思います(私見ですが)。
ただ、硝子体手術は様々な病気に対して適応になる手術で、他の病気を治すために行った硝子体手術で、硝子体と硝子体中の濁りを取ることで、結果的に飛蚊症の症状が改善することがります。昨日の患者さんも飛蚊症だけでなく、硝子体手術が適応になる黄斑上膜があったため、2つの治療目的で手術をさせていただきました。
飛蚊症は視力自体に影響がないことが多く、支障がなければそのまま過ごすのに越したことはありませんし、手術するにも手術は絶対安全ということもありませんが、もしどうしても辛い場合は、自費での手術や他の病気が存在している場合には保険での手術ができることもありますので、一度、眼科を受診して相談してみてもよいかと思います。
今週も皆さま、お疲れ様でしたm(_ _)m










