今日は午前は外来、午後は手術でした。
手術の申し込みは、白内障2人で、今日の手術は、眼瞼下垂1人、霰粒腫4人(4歳女の子2人、11歳女の子、32歳女性)でした。
昨日の手術では、先月、見えにくさを自覚して他院を受診したところ、急性緑内障発作のリスクがあると白内障の手術を勧められたものの、『チン小帯が弱いから難しい手術になる』と言われ、先週、当院を受診され、結局、当院で手術を受けてくださった50代後半の男性の方の左眼の手術がありました。
この方は両眼とも前房が非常に浅く、左眼は眼圧も高く、緑内障発作を起こしかけているような眼で、昨日の手術でも確かにチン小帯が弱く、カプセルエキスパンダーという水晶体を支える補助器具を使っての手術となりました。20分弱とちょっと時間はかかりましたが、なんとか無事に白内障を取り除け、眼内レンズを入れて手術が終えられ、今日の診察でも経過良好でよかったです。
ただ、この方の左眼は弱視で視力は元々、弱く、今回の手術の意義は、単に緑内障発作を防ぐことだけでなく、見えている右眼の手術を行う際に、同じような眼の構造の左眼の今回の手術である程度の予想を立てることで、右眼の手術の成功率を少しでも上げることです。片眼が何らかの理由で元々見えないと、白内障が進んでも、その見えない眼は手術をしなくていいかなという考えは、患者さんにも医師にもあるかもしれませんが、確かに単に見え方をよくしたいということではあまり意味はないかもしれません。ただ、今回のように僚眼(見えている方の眼)の手術への何かしら役に立つ情報が得られることもありますし、元々、見えていなくとも白内障が進行して更に見えにくくなっているような場合では、多少は見え方が改善することもあるので、見えてない眼の手術をすることも決して無駄ではないと思っています。
この患者さんは来週の右眼の手術がある意味、本番ですが、なんとか左眼のような手術で終えられるように頑張りたいと思います。










