院長ブログ

時期が過ぎてしまっている?

今日は一日外来で、手術の申し込みは、白内障6人、眼瞼下垂2人、霰粒腫1人(51歳男性)、ICL1人でした。

今日、他院で今年の5月に右眼の白内障の手術を受けた後の眼内レンズの入れ換えのご相談でいらっしゃった60代半ばの女性の方は、元々、強めの近視で近方にレンズのピントを合わせたところ、思ったより近くしか見えなくてパニックになってしまい、左眼の手術はキャンセルし、しばらく様子を見てから、前の先生に相談したところ、『もう時期を過ぎてしまってるから入れ換えはしない方がいい』と言われ、困って僕のところに相談に来たそうです。

“入れ換えの時期を過ぎてしまっている”というのはなかなか難しく、確かに白内障の手術をして時間が経てば経つほど、レンズと水晶体嚢の癒着は強くなり、入れ換えがしにくくなる傾向にはあります。しかし、もう入れ換えできないと判断するのは、単に最初の時間から何か月までと言えるものではないと思っています。じゃあ、いつまでできるのか?と言われると、何か月とか1年2年してもできる人はできますとしかい言えないので、それはそれではっきりとは言えないので困るのですが、目安としては術後数か月なら通常は入れ換え可能かと思っています。

この患者さんも決して時期が過ぎてしまっているとは思えなかったので、困っているならレンズの入れ換えをすればよいのですが、結構な眼瞼下垂があり、いずれ眼瞼下垂の手術をするのであれば、入れ換えでちょうどよいレンズを入れても、その後に眼瞼下垂の手術をすると、また見え方が変わってしまうこともあるので、まずは眼瞼下垂の手術をして考えた方がよいとお話させていただきました。

白内障の術後の見え方で不具合があった時に、やっぱりレンズを入れ換えたいと言っても、もう遅いとか時期を過ぎていると言われてしまうことはありますが、その“時期”は診る人によって異なりますので、必ずなんとかできますとは言えませんが、もしどうしてもお困りの方はご相談ください。

今日も皆さん、お疲れ様でしたm(_ _)m

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