院長ブログ

結膜母斑のレーザー治療

今日は午前が外来で午後は手術でした。
手術の申し込みは、白内障2人と眼内レンズ交換1人で、今日の手術は、白内障11件、黄斑浮腫の硝子体手術1件、霰粒腫1件(51歳男性)でした。

先日、ICLの手術目的で受診された30代半ばの女性の方から『白目の茶色いシミは取れないか?』という相談も受けました。

白目は結膜という組織ですが、結膜にも色素が沈着してほくろができることがあり、医学的には“結膜母斑”という状態で、白目の茶色いシミの正体です。少なくとも悪い病気では全くないので、そのまま放置しても問題ありませんが、人によっては増えてくることがあり、年々、白目が茶色くなっていくと感じる人もいるかもしれません。

この結膜母斑は治療するとすれば、茶色い部分を外科的に切除する方法もありますが、結膜を切除する量には限界がありますし、結膜を切除して縫合するとしばらく炎症が強く出て赤みも目立ち意外と侵襲が大きく感じることもあります。保険の適応にはなりませんが、もう一つ、レーザー治療で治療する方法があります。これはSLTという普段、緑内障の治療で使うレーザーなのですが、このレーザーで色素を飛ばすことで茶色いシミを薄くすることができます。

今までこのレーザー治療はしたことがなかったのですが、患者さんの希望があり、先週、レーザー治療を行い、今日、経過を見させていただいたところ、完全にシミがなくなったという訳ではありませんでしたが、確かにレーザー前よりはシミが薄くなっていました。痛みも違和感もなく負担もほとんどないとのことでしたので、また追加でレーザーをしてみました。もう少しよくなってくれるといいなと思います。

今日も手術、お疲れ様でしたm(_ _)m

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