院長ブログ

レンズ交換前の眼瞼下垂

今日は午前が外来で午後は手術でした。
手術の申し込みは、白内障5人、霰粒腫1人(14歳男の子)で、今日の手術は、白内障11件、眼瞼腫瘍切除1件、眼瞼下垂1人でした。

今日の外来では、眼瞼下垂の患者さんの術前説明がありました。この患者さんはこの眼瞼下垂の手術だけでなく、その後に、眼内レンズ交換の手術も予定しています。

眼瞼下垂の手術をして、下がったまぶたが上がると、角膜のカーブの状態が変わり、屈折が変化することがあります。眼瞼下垂がある状態で白内障の手術をして、ピッタリな眼内レンズを入れてあげても、眼瞼下垂の手術をして、もし屈折が変わってしまうと、見え方も変わってしまう可能性があります。“可能性がある”というのは、変わらない人もいるので、あまり気にせず先に白内障の手術をしても問題にならない人ももちろんいますし、ごく軽度の眼瞼下垂の人は手術しても影響は少ないので実際、気にしなくともよいかと思います。ただ、ある程度、強い眼瞼下垂の人は、下垂の程度に伴い、手術による屈折の変化が出る可能性も上がるかと思うので、基本的には先に眼瞼下垂の手術をした方がよりよい結果が得られるかと考えています。

今回の患者さんは、元々、眼内レンズの入れ換えを目的に受診されましたが、瞳孔が半分くらい隠れる程度の眼瞼下垂があり、ご本人も眼瞼下垂も気になるということでしたので、入れ換えの後に眼瞼下垂の手術をするよりは、先に眼瞼下垂の手術をした方がよいかと説明し、眼瞼下垂→眼内レンズの入れ換えの順番に手術を行うようにさせていただきました。

眼内レンズ交換は早くしないと癒着してできなくなってしまうと心配される方も多いかと思いますが、焦ってレンズ交換を先にして、結局、眼瞼下垂の手術の後にまた見え方が悪くなってしまうと本末転倒なことになってしまうので、ここは不安な気持ちを抑えて、何が一番大事かをよく考えて方針を決めることがとても重要だと思います。

今回の患者さんも入れ換えを先にすることにご不安はあったと思いますが、きっと、僕の話をご理解して、信頼して決断してくださったのだと思うので、その気持ちにしっかりと応えられるように頑張りたいと思います。

今日も手術、お疲れ様でしたm(_ _)m

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