院長ブログ

自分で選んだレンズに

今日は午前は外来、午後は手術で、手術の申し込みは、白内障1人と眼瞼下垂1人、今日の手術は、眼瞼下垂2人、霰粒腫2人(14歳女の子、15歳男の子)、涙管チューブ挿入1人でした。

今日は昨日、手術を受けていただいた方の翌日の経過観察の診察がありましたが、一番、気にかけていたのは、左眼の白内障の手術の50代半ばの女性の患者さんでした。何故かと言うと、この方は右眼は他院で多焦点レンズを使った白内障の手術を受け、その後、また違う医院で2度眼内レンズの入れ換えを行った後の今回の左眼の手術だったからです。しかも、右眼は元々、パンオプティクスを入れ、他の多焦点レンズへ入れ換えて、結局、また最初のパンオプティクスに入れ換えたものの、最初より見え方がよくなく困ってしまったという状況で、左眼のレンズ選択には相当、迷い、長い時間をかけて考え、結局、Vivityを選択することなりました。実際の見え方がどうなるか、今日の診察では僕もドキドキしながら診させていただきましたが、視力は遠方1.2中間70cm 1.0 近方 30cm 0.3で『コントラストがよくて大丈夫そう』ということで、術翌日の感触としてはよさそうでよかったです。

眼内レンズはたくさんの種類がありますが、どのレンズにも一長一短はあり完璧なレンズはありません。その中で自分にとってどのレンズがメリットが大きく、デメリットが小さいかで、トータルで一番自分に合っていると思うレンズを選ぶようになる訳で、手術してそのレンズが完璧と感じられることもあるかもしれませんが、何かしらの不満を感じこともあり、違うレンズを選べばよかったかも?と思うこともどうしてもあるかと思います。白内障の手術に限ったことではなく、生きていれば、人生の様々な場面で、進学先、就職先、結婚相手、色んな選択はあり、迷いや後悔はゼロではないと思います。学校や会社もここだと思って入っても、違うなと思って、転校、転職してもまたその先で違うと思うことは多少はあると思います。この人と選んで結婚した相手でもいいところばかりではないと思います。全てに完璧なことはないと僕は思っています。でも、自分が一生懸命考えてこれと思って決めたことなら、どうか、これが一番だったと思って欲しいなと思います。そう思えるように一生懸命考えて手術を受けて欲しいと思いますし、そうできるようにできる限りのサポートはしたいと思っています。昨日、手術を受けていただいた患者さんもそう思っていただけるよう僕はできる限りのことはしたつもりです。これから経過がどうなるかはありますが、これでよかったと思っていただけるといいなと思います。(でも、どうしてもダメならばその時はまた一緒に考えます)

今日も皆さん、お疲れ様でしたm(_ _)m

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