院長ブログ

遠視ICL摘出+白内障手術

今日は午前のみの外来でした。
手術の申し込みは、白内障4人、硝子体手術2人(黄斑上膜、網膜剥離)、霰粒腫2人(3歳男の子、30歳女性)でした。

昨日は、ICLの入った30代半ばの男性の患者さんのICL摘出と白内障の手術があり、今日は術後の診察がありました。元々、強度の遠視でICLの手術を受けており、左眼は8月にICL摘出と白内障の手術をICLを入れてもらった病院で受けていて、右眼も同様の手術を希望したところ、しばらく様子を見るように言われてしまい、右眼は当院で手術させていただくことになりました。

昨日の手術自体は順調に終わったのですが、レンズ度数の選択がとても難しく、強度の遠視のため、左眼は術後予想屈折が-2Dのレンズで結果的に術後はほぼ正視(屈折ゼロ)となり、右眼も左眼と似た眼球形状をしているため、同じような結果になると予想されたので、予想屈折が-2Dのレンズを選んでいましたが、実際、予想通りになるかは分からなかったため、ドキドキしながら診させていただきました。結果は屈折はほぼゼロで遠方の裸眼視力は1.2で予想通りで、ご本人の感触もよく、うまくいってよかったです。

レンズの度数計算というのはとても難しくて、患者さんに説明してもなかなかうまく伝わらなかったり、理解のギャップが生じてしまうこともあるのですが、今回の患者さんは最初に受けた左眼の状態のこともしっかり理解していて、右眼のレンズ選びの際にも、ご自分の意見を伝えてくださり、大抵の場合は、そこで『ちょっとそうではなくて』と多少の理解の修正をすることがほとんどなのですが、今回は全く修正する部分がなく、『僕もそう思います』と伝えてレンズを選びました。なかなか簡単な話ではないですし、おそらくすごく勉強されたのだと思いますが、いくら自分の眼のことといっても、こんなに正しくしっかりした知識や考えをお持ちの方は初めてだったので、正直、びっくりしました。その甲斐あってか、経過としては十分良好と思います。今後、多少の変化が出るかもしれませんが、なんとか落ち着いてくれるといいなと思います。わざわざ東北の仙台から手術を受けに来てくださり、遠方からで大変だったと思いますが、手術してよかったと思ってくれるといいなと思います。

今週も皆さま、お疲れ様でしたm(_ _)m

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