今日は午前は外来、午後は手術で、今日の手術は、白内障5件、眼瞼下垂2人、霰粒腫3人(3歳男の子、4歳女の子、6歳男の子)、眼瞼皮膚腫瘍切除1人でした。
今日の外来では3か月ほど前に白内障の手術を受けていただいた60代半ばの女性の経過観察の診察がありましたが、『視力はもっと回復しますか?』とご質問をいただきました。手術の直後であれば、手術のダメージがあり、そこから“回復”することで視力がよくなることはあります。しかし、この患者さんの場合、術後3か月で手術のダメージは全くなく、状態としては落ち着いている状況で、矯正視力は術前の右0.6、左0.3から両眼とも1.2まで改善しており、十分、“回復”している状況と考えられます。おそらく、この患者さんの“視力が回復するか?”という質問の真の意図は“裸眼視力としてもっと上がりますか?”という意味だったと思うのですが、この患者さんのピントの設定が中間距離合わせ(-1D狙い)ですから、遠方視力としては0.5程度で、いくら術後の状態が落ち着いても、いくら術後から時間が経っても、遠方裸眼視力がどんどんよくなることはありません。時々、単焦点レンズで中間合わせや近方合わせの患者さんから『もっと(裸眼の)視力は上がりますか?』と聞かれることがありますが、遠方合わせでない場合は、基本的には裸眼視力は1.0出るようなことはないので、視力が低いからと言ってがっかりする必要はありません。もし裸眼のよい視力を出したいと思うならば、ある程度は遠方合わせにする必要がありますので、レンズのピントを設定する際に、『これくらいの裸眼視力は欲しい』と希望をきちんと伝えていただければと思います。
今日も手術、お疲れ様でしたm(_ _)m










