今日は午前が外来で午後は手術でした。
手術の申し込みは、白内障2人で、今日の手術は、白内障13件、結膜腫瘍切除1件、霰粒腫2人(3歳女の子、30歳女性)でした。
今日の外来では、4年前にICLの手術を受けていただいた30代前半の女性の方が『2日前から両目が霞む』といらっしゃいました。この方は、元々、ぶどう膜炎の既往があり、活動性がみられなかったのでICLの手術を受けていただくことにしましたが、術後、時々、炎症を繰り返し、今回も若干、硝子体の炎症が出ているようでした。今までもステロイドの点眼で治ってきたので、今回も点眼でよくなってくれるかとは思うのですが、左眼に関しては、炎症だけでなく、網膜の中心の黄斑の上に膜ができてしまう“黄斑上膜”ができて黄斑の形が平らになってしまい、見えにくさの原因の一つかと思われました。ご本人に伝えると、『手術が必要ですか?』と、若い人だとびっくりしてしまう人が多いのですが、落ち着いて聞いてくださりました。元々、ICLの手術の時もレンズが裏表逆に入ってしまい、一旦取り出して、入れ直さなければならず眼に負担がかかってしまい、手術翌日は炎症が強く、視力が回復するまでに時間がかかってしまったのですが、その時に付き添いで来てくださったお父さんの真剣に娘を心配する顔が忘れられません。というのも、元々、お父さんの方も当院で手術を受けて通院いただいており、受診の度に冗談を言って笑わせてくださるような方だったので、娘さんのことで当たり前かもしれませんが、自分のこと以上に心配されて『何かあったらどうするんですか!?』と言われたことは今でもよく覚えています。もちろん、その後は炎症が治まり視力も十分改善し、CAのお仕事もだいぶ快適にできるようになったそうでお父さんも安心してもらえるようになったという経緯がありました。そして、今回、お父さんと同じ虹彩炎からの黄斑上膜で、虹彩炎や黄斑上膜といった病気は親から子へと必ず遺伝するものではありませんが、眼の性質は受け継がれやすいので、結果的に親子で同じような病気の経過を辿ることもあるかなと思います。患者さんに『お父さんと一緒ですね』と伝えると、『そうなんですね』と笑っていましたが、お父さんも娘さんもいつも明るくおもしろくて、本当に素敵な親子だなと勝手に思っています。病気があると大変ですが、それを悔やんでもよくならないので、前向きに必要に応じてしっかり治療を受けていただければと思います(僕が言わなくともきっとそう考えてくれる患者さん親子だと思います!)。
今日も手術、お疲れ様でしたm(_ _)m










