院長ブログ

認知症?

今日は午前は外来、午後は手術でした。
手術の申し込みは、白内障4人、眼瞼下垂2人、黄斑上膜の硝子体手術1人でした。
今日の手術は、白内障5件、眼瞼下垂1人、霰粒腫2人(3歳男の子、18歳男の子)、眼瞼腫瘤切除3人でした。

昨日、両眼の白内障の手術を受けていただいた70代後半の女性の方患者さんは、認知症があり施設に入所中でご家族から『認知症があるけれど、どうも見え方も悪いようで診てもらえないか?』とメールで相談があり、当院にいらっしゃいました。初診時の診察の時、確かに認知症もありそうでしたが、両眼とも真っ白に濁った成熟白内障でほとんど見えない状態でした。昨日の手術は成熟白内障で核も硬くなっており(グレード4)、ちょっと大変でしたが、両眼とも無事終わり、今日の診察では、視力も0.3まで改善し、ご本人の自覚も『テレビが観られるようになった』と喜んでくださいました。ご家族も『今まで話をしていても目が合わなかったけれど、目が合うようになったみたい。受け答えも前よりしっかりしてる。』ということで、周りからの印象も見え方が改善したと感じられるようでした。

認知症と思われる高齢者でも、白内障が進み視力が下がることでより認知症の症状が進んで感じられることもあるかと思います。見えなくなれば、怖くなったり、正常な受け答えができないということは当然あると思います。認知症があると手術は若干大変になることがあるので、クリニックでは『入院で手術をした方がいい』と言われ、病院では『入院すると認知症が進むこともあるから日帰り手術の方がいい』とたらい回しにされてしまうこともありますが、ちょっと大変でも十分日帰りで手術は可能ですし、手術をして白内障の濁りを取り除くことで見え方がよくなると、本当に認知症だったの?と思えるほど改善したように感じられることもあるので、個人的には認知症がある方でも白内障が強ければ手術してあげる意義は大きいと考えています。認知症のある患者さんの手術はちょっと大変な面が多いこともあり、敬遠されがちですが、僕は少しでもよくなる可能性があるならば、手術はなんとか受けていただけるようにスタッフと協力して受け入れる体制を取っていきたいと思っています。でも、これは本当に看護師や検査員を含めてスタッフの大きな協力があってのことと思っていますし、患者さん本人だけでなく、ご家族のご理解や協力もとても大事だと思います。なるべくは対応したいと思っていますので、お困りの方はどうぞご相談ください。

今日も手術お疲れ様でしたm(_ _)m

↑今日は診療の後にスタッフとたまプラーザのお好み焼きの名店”こぐま“に行ってきました!

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