コラム

白内障コラム1【白内障手術のタイミング】

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患者さまに『白内障がありますね』と伝えると『いつ手術したらよいですか?』とよく聞かれます。

白内障は水晶体というレンズが濁ってくる状態で、これを根本的に治すには手術をするしかありません。ただ、白内障があるからといって必ずすぐ手術をしなければならないという訳ではありません。

では、“いつ手術をするか?”ということになりますが、この答えは『白内障の症状で困るようになった時』となります。白内障では、その濁りによりかすんで見えにくくなります。明るい所で眩しさが強くなることや、夜になると急に見えにくく感じることもあります。近視や乱視も強くなり遠くが見えにくくなり、物がだぶって見えるようになる場合もあります。これらの症状で不自由を感じる時が手術のタイミングになります。

困っていなければ、無理に手術をすることはないですが、濁りが軽くても不自由と強く感じる場合は手術を考えた方が良いかと思います。

ひと昔前は、視力がだいぶ下がってから手術をする方が多かったのですが、パソコンやスマホなどが普及してきた現代社会ではより見え方の重要性が増し、以前よりも白内障が軽い段階で不自由さを感じ手術をされ、とても楽に生活できるケースが増えてきています。
また同じ程度の白内障の濁りでも若い人ほど見えにくさを感じやすい傾向もあり、50〜60代の人では軽い濁りでも不自由さを感じてしまうこともありますし、高齢者では結構な濁りでも不自由を感じない場合もあります。
早く手術しないといけないものでもないですが、あまり白内障が進行して濁りが強くなってしまうと、手術が大変になってしまうこともありますので、不自由がなくとも白内障が強くなり過ぎないうちに手術した方が安心な面もあります。
また、急に眼圧が上がってしまう“急性緑内障発作”を起こしやすい眼では、緑内障発作の予防や治療のために、見えにくさがなくとも白内障手術が必要になることもあります。

基本的には白内障で見え方の不自由が出た時が手術のタイミングにはなりますが、レンズで近視や遠視、乱視の見えにくさを調整することや、多焦点レンズを使うことで老眼の症状を改善するメリットもあり、眼の状態によっては少し早めの手術が生活の質が大きく変えてくれる方もいらっしゃいますので、白内障の症状に加え、総合的に考えるとよいかと思います。

 

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