院長ブログ

夏の手術は危険?

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今日は一日、外来でした。手術の申し込みは白内障と眼瞼下垂が2人ずつでした。

夏は手術をしたくないと感じる方も多いのではと思います。

術後は通院がやや多くなりますので、暑い時期に外に出ることは確かに負担かと思います。

それから、『汗をかくといけないでしょ?』とか『夏はばい菌が心配』というお声もいただき、夏は『術後の感染症が起こりやすいのでは?』とご心配されているのだと思います。でも、これは基本的に心配しなくてよいかと思います。

術後に起こる感染症(術後眼内炎)は術後23日で起こってくることが多いですが、なぜその時期かというと、手術の時に眼の中に細菌が入り、それが眼の中で増殖して悪い炎症を起こし、症状として出てくるのに数日かかるからです。

これを聞くと、『えっ、術中に菌が入るって、おかしいんじゃないの?』と思うかもしれませんが、元々、まぶた(眼瞼)や白目(結膜)など眼の表面(眼の外)には細菌が存在します。手術の前には眼の周りの皮膚を消毒して、結膜も消毒液で洗浄(洗眼)してから手術を始めます。ただ、消毒も洗眼も菌を限りなくゼロに近づけるための処置で必ずしもゼロにできる訳ではありません。その菌が手術操作の際に眼の中に入る可能性がなくはなく、これが眼内炎の原因考えられています。ですので、一番の対策は眼の中の洗浄をしっかりして、もし眼の中に菌が入ってしまったとしても、物理的に菌の数を減らすことが大切だと思って手術しています。それから、手術を終える時にキズ(創口)をしっかり閉じることも同じく重要と思っています。それがしっかりできていれば、基本的には感染症は防ぐことができると思っています。

ですので、術後に汗をかいたり、水が入ったから(といっても、厳密にはそこはまだ眼の外側なのですが)、それがすぐに細菌感染につながるものではないと考えています。もちろん、しばらくはキズの弱さはしばらく残り、何かの拍子にキズが開いて菌が眼の中に入る可能性もゼロではありませんので、抗菌薬の点眼で菌を減らすことも患者さま側でできることの大切な一つでもあると思いますので、しばらくはしっかり点眼をお使いください。

それと、僕の経験では特に夏だから感染症が増えるということは全くありません。自分自身の手術でも唯一、眼内炎を起こしたことのある1例は冬でした(硝子体手術でしたが)。なので、夏だから感染症が起こりやすいとか、夏の手術は危険だということは全くないと考えていますので、夏に手術を受ける患者さまもどうかご安心ください。

ですが、僕も暑がりの汗っかきなので、もし自分が手術を受けるとしたら、夏はちょっと避けたいなという気持ちもあります、、、

夏に手術を受ける患者さまだけでなく、暑い中、通院してくださる患者さまは大変だと思いますが、通ってくださり、どうもありがとうございますm(_ _)m

↑白内障手術では角膜に最大約2.4mmのキズを作ります。

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