院長ブログ

再度のIOL交換2

今日は午前が外来で午後は手術でした。
手術の申し込みは、白内障1人、眼瞼下垂1人、ICL1人でした。
今日の手術は、白内障10件、ICL(phakic IOL)1人、眼瞼下垂1人、眼内レンズ交換1件でした。

眼内レンズ交換は40代の男性で今年の7月に一度、入れ換えを行い、今回が2回目の入れ換えになりました。

元々、他院で白内障の手術を受け、遠方に合わせるレンズを希望したのですが、ピントが徐々に近くになってしまい、遠方に合うようにレンズを入れ直しました。前医でのレンズ計算が狂って度数がズレたと考え、そのズレを考慮して遠視気味の度数で新たなレンズを選びました。実際の手術でレンズを見ると、水晶体嚢の切開がすごく大きく、水晶体嚢の中にレンズがきちんと入っておらず、傾いた状態で入っていました。そのレンズを取り出し、予定のレンズを入れたのですが、術後は遠視の状態になってしまいました。おそらく、前医でのレンズ計算で度数がズレたのではなく、レンズがきちんと入っていないことが原因で、傾きが強くなるにつれ、近視の状態になっていったのだと思われました。術中にその判断ができればよかったのですが、中々、そこまで確信が持てずに予定のレンズを使うことにし、結果的に、遠視になってしまいました(申し訳ないです、、、)。遠視の状態というのは、遠くがよく見える訳ではなく、遠くも近くもピントが合いにくい状態で、術後、しばらく経過を見ましたが、落ち着いても見えにくさが強く、今回、再度のレンズ入れ換えを行わせていただきました。

レンズの取り出し自体は容易で5分もかかりませんでしたが、すでに前回の手術時からみられていた水晶体嚢自体の癒着が強く、レンズの支えを入れるスペースが限られ、レンズをきれいに入れるのにかなりの時間を要してしまいました。また、そのせいでキズも中々、閉じにくく、閉創にも時間がかかり、トータルで1時間半の大手術になってしまいました。患者さまには2回目の手術で更に長時間の手術になってしまい、申し訳ありませんでしたが、なんとか予定のレンズをきれいに入れることができたので、まずはよかったと思います。これで症状もよくなってくれるといいなと思います。

今日も手術、お疲れ様でしたm(_ _)m

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