院長ブログ

若年者の白内障手術の注意点

今日は午前のみの外来でした。手術の申し込みは、白内障2人と霰粒腫1人(6女の子)でした。

今日、白内障術後の不具合の相談で、45歳の男性がいらっしゃいましたが、レンズもきれいに入っており、度数も予定通りで経過としては問題なさそうでした。

ただ、見えにくいと感じているのは、『あまり白内障が強くなかったけれど、近視がすごく強かったので白内障手術を勧められて受けました』ということで、おそらく、白内障自体が強くなく、調節力がある程度、残っている状態で、単焦点レンズにしたことで急に老眼が強くなったような、ピントが合わせにくい見えにくさが出てしまったのではと思われました。

このようなケースは多焦点レンズを使うことや、単焦点レンズでもアイハンスやレンティスコンフォートを使うことである程度は避けることができるかと思います。この患者さまでもアイハンスやレンティスを使いたかったところだと思いますが、レンズには度数の製造範囲があり、この患者さまの場合、元々の近視が強く、アイハンスやレンティスではピッタリなレンズ度数がなく、苦渋の選択で単純な単焦点レンズが挿入されたと思われます。

このように、若い年齢で軽い白内障を手術することになった場合、単純な単焦点レンズにすると、急に老眼が強くなったような不具合が出てしまう場合があるので、レンズの選択と、その可能性についての事前の周知はとても大切かと思います。多焦点レンズを選択する場合、老眼は感じにくいですが、コントラストの低下が気になってしまうこともありますので、なるべくコントラストの下がらない多焦点レンズを選ぶことも大切かと思います。

手術を急ぎすぎないことも大切ですが、若い人の場合、白内障があっても、まさか自分が白内障!?という気持ちから、なかなか気づきにくいこともあり、結構、進んでから受診されるケースもありますので、見えにくい時は早めに見てもらうことも大事かと思います。

今週も皆さま、お疲れ様でしたm(_ _)m

↑昨日のICLの患者さまも経過良好でよかったです!

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