今日は午前が外来で午後は手術でした。
手術の申し込みは、白内障2人、黄斑上膜の硝子体手術1人でした。
今日の手術は、白内障13件、黄斑上膜の硝子体手術1件でした。
今日の外来では、1月に左の霰粒腫切開の術後の50代の前半の女性の患者さんの経過観察がありました。
右眼は2021年7月、2022年4月と2回、左眼は2024年10月、11月、2025年1月と3回同じ部位の霰粒腫を切開しています。左眼は2か月前に切開したばかりなのですが、切開部の皮膚の下が白っぽく膨らみ脂が溜まっているように見えたので、針で表面を切開してみましたが、その奥には赤い肉芽組織があるようで、また霰粒腫ができかけているように思えました。
霰粒腫はマイボーム腺が“何らかの原因”で詰まって瞼板の中に脂が溜まり、それが分解される時に肉芽腫ができてしまう病気ですが、その何らかの原因の一つがまぶたの炎症だと思っています。霰粒腫を治すために切開をしますが、切開の処置を行えば、術後には必ず炎症が起こります。そうすると、その影響でマイボーム腺がつまり、また霰粒腫ができるようになってしまうため、霰粒腫は再発しやすい病気であるかと思っています。じゃあ、霰粒腫を切開してもまたできてしまうなら、切開しない方がよいのかと思ってしまうかもしれませんが、確かに小さく奥の方にあり目立たないような霰粒腫は無理に切開しなくてもよいかと思いますが、切開して再発する人もいますが、再発しない人の方が多いですし、大きな霰粒腫ほど再発しやすい傾向があるので、やはりある程度大きくなってしまった霰粒腫は適切な時期に切開してあげることが大事だと思っています。またできて何度も切開せきるのか?と聞かれることもありますが、霰粒腫がまたできてしまったなら、それは切開するしかなく、繰り返し切開することももちろん可能です。
霰粒腫の再発には、中には完全に取りきれなかったということもあるかと思うので、まず、切開の時になるべくきれいに霰粒腫の組織を取り切ることが大事ですし、術後の炎症を少しでも抑えるためにステロイドの点眼を出していますが、その点眼も大事だと思っています。なので、切開を受けてくださった患者さんは点眼もしっかりしていだくようご協力よろしくお願いいたします。
今日の霰粒腫術後の患者さんもまた切開が必要になってしまうかと思いますが、穿刺して脂を出してあげると、霰粒腫が萎んでくることもあるので、そうなってくれるといいなと思いました。何度もできると、切開の仕方が悪いのでは?と思う方もいらっしゃると思いますが、この患者さんはご理解してくださってちゃんと話を聞いて再度の切開を受けてくださるのでとてもありがたく思っています。なかなかすんなり治らずに申し訳なく思っていますが、もしまた切開が必要な時はちゃんと治るようにしっかり切開したいと思います。
今日も手術、お疲れ様でしたm(_ _)m