院長ブログ

後極白内障

今日は午前が外来で午後は手術でした。
手術の申し込みは、白内障5人で、今日の手術は、アドオンレンズ1件、白内障12件、黄斑上膜の硝子体手術1件でした。

今日の白内障の手術の60代前半の男性の方は水晶体の真後ろの一部が強く濁った“後極白内障”という状態でした。この方は他の眼科から紹介でいらっしゃいましたが、視力は右0.3 左0.15なのに、ご自身の自覚としては、『あまり不自由はないんだけれど』ということで自覚症状は乏しかったのですが、後極白内障は先天的に存在することも多く、元々、見えにくい状態があり白内障が進んでもあまり自覚的には気になっていないのかと思われました。

後極白内障は水晶体の袋(水晶体嚢)に部分的にべったり濁りが癒着しているので、手術は少々厄介で、濁りをとる時に、水晶体嚢ごと取れてしまい、後嚢破損を生じる危険性があり注意が必要です。注意するといっても、後嚢破損を起こさないようにという訳ではなく、どうしても起きる時は起きてしまうので、後嚢破損が起こることを前提に硝子体脱出をなるべく防ぐことが大事かと思いますが、結果的には後嚢破損なく白内障の濁りだけきれいに取れてよかったです。

今日も手術、お疲れ様でしたm(_ _)m

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