今日は午前が外来で午後は手術でした。
手術の申し込みは、白内障2人と眼瞼下垂1人で、今日の手術は、白内障12件、硝子体混濁の硝子体手術1件でした。
昨日の手術では、8歳の女の子の霰粒腫の瘢痕を切開する手術がありました。
この子は、5歳の頃から両眼に霰粒腫が繰り返しでき、右眼の上下と左眼の上に跡が残ってしまい、まぶたが不自然で気になるために治療ができないかといらっしゃり、先月、右眼の手術、昨日が左眼の手術となりました。
霰粒腫はそのままにしておくと、硬い瘢痕組織を作り、その瘢痕が皮膚に引きつれを起こしてしまうことがあります。そうなると、皮膚に窪みができてしまったり、正常な皮膚との差でまぶたがカクンと変形したようになってしまいます。もちろん、だからといって視力や見え方に影響があるものでもないですし、治さないといけないものでもありません。ただ、小さい子どもの霰粒腫は『いずれ治る』とか『切開はできない、様子を見るしかない』と言われて放置されてしまうこともあり、結果的に跡が残ってしまえば、こんな風になるとは思わなかった、なぜちゃんと治療しなかったのかと後悔の気持ちを持ってしまうこともあるかと思います。小さい子の治療は本人ではなく、ご両親がすることになりますから、自分のことでないだけに、自分のこと以上に辛く、子どもに申し訳ない気持ちになってしまうのではないかと思います。お子さん本人も小さかった頃は何も思わなくとも、成長してくると、自分のまぶたのことでコンプレックスを感じてしまうこともあるのではと思います。
霰粒腫でできてしまった跡は、どうにもしようがないこともありますし、手術をすれば確実に元に戻るものでもないです。また、切開すればまたその跡はどうしても多少は残ります。でも、切開をすることでよくなる見込みがあり、本人に少しでもよくしたいという気持ち、頑張って手術を受けたいという気持ちがあるならば、手術を受けてもよいのではと思います。この子もお母さんが当院を探して仙台からいらっしゃいましたが、最終的には本人が手術を受けると決断しての手術です。大人でも手術を受けるかどうかを決めることは悩み、勇気のいることですが、小さくとも自分の意思で決めることは立派なことだと思います。きっとこういう子はどんな経過でも受け入れて、困難があってもまた頑張って前に進むことができる力がある子な気がしますが、少しでもよい経過を辿って欲しいと願わずにはいられません。
今日も手術、お疲れ様でしたm(_ _)m










