院長ブログ

テノン下麻酔

今日は午前が外来で午後は手術でした。手術は白内障9件、翼状片1件、眼瞼下垂2人、霰粒腫2件(5歳男の子、7歳女の子)でした。

白内障は点眼麻酔で通常56分で終わり、痛みもほとんどないことが多いのですが、必ずしもそうではなく、時々、時間がかかったり、結構な痛みを感じる場合もあります。

どんな時にそうなりやすいかというと、水晶体の支えであるチン小帯が弱く、近視も強い人では、そうなりやすい傾向があり、今日の手術でも、かなり近視が強く白内障も進んでいて、チン小帯も弱く、痛みが強めに出た患者さまがいらっしゃいました。そのため、途中でテノン下麻酔といって、眼の周りの結膜の下のテノン嚢というスペースに薬を注入する麻酔を追加して手術を続けました。結膜を少しだけせっかいするので、術後に結膜の下の出血で赤くなり心配されることもありますが、術中の痛みには効果的な麻酔なので、手術の時に痛みがお辛い場合は遠慮なく、おっしゃっていただければと思います。

また、手術が怖くて心配という方は、笑気麻酔をすると、少し楽に手術を受けることもできますし、点滴をして寝た状態で手術を受けたいとご希望であれば、点滴で鎮静剤を使うこともできますので(ただ、手術時間は短いため、薬の量は多くできないので寝る前に終わってしまうこともありますが、、、)、遠慮なくおっしゃってください。

今日も手術、お疲れ様でしたm(_ _)m

↑先の尖っていない針で結膜の下のテノンの下に麻酔をするのが“テノン下麻酔”です。

TOPへ