院長ブログ

2人の網膜静脈閉塞症

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今日は一日外来でした。
手術の申し込みは、白内障3人、眼瞼下垂1人、霰粒腫1人(41歳男性)でした。

外来では『網膜静脈閉塞症』(RVO)という病気の患者さんが2人、いらっしゃいました。
一人は40代半ばの男性で『2〜3日前から見えにくい』と、もう一人は70代の女性で『2〜3ヶ月前からかすむ』という症状でした。
網膜静脈閉塞症は網膜の血管のうち、静脈が詰まってしまい、血流がうっ滞するため、血液が血管から染み出し、眼底出血や網膜の浮腫を来します。眼底出血があると、見えにくくなるのですが、出血に一致して視野がぼやけるような見えにくさを感じます。RVOの出血は血管に沿って扇状に出ることが多く、中心部(黄斑部)に出る訳ではないので、最初の症状としてなんとなく下とか上の方が見えにくいなんて感じる程度ですが、血管の閉塞が続き黄斑部に浮腫み(浮腫)を来すと、急に視力が下がるような経過を辿ります。なので、今日の40代の方のように数ヶ月前から症状が出ていたと自覚のある方もいれば、おそらく、RVO自体はしばらく前から起こっていたものの、その時点での症状はほとんど感じることなく、黄斑浮腫が出てからの視力低下を症状として感じていらっしゃった70代の女性のような受診の経緯のパターンもあり得ます。
いずれにせよ、お二人とも出血の程度が強く、黄斑浮腫による視力低下を来しているので、造影検査で血流障害の程度を確認した後に、まずは抗VEGF薬という網膜の浮腫を取る薬を眼に注射する治療(抗VEGF薬硝子体注射)をすることになると思います。

眼底出血は今回のRVOの他に糖尿病や加齢黄斑変性、高血圧、ぶどう膜炎など色々な病気で出ることある所見です。中心部から離れた出血は症状があまり出ないので、『眼底出血があります』と伝えると、びっくりされる方も多い気がしますが、出血の程度と原因で予後(治りやすさ)は全く違いますし、大事なのは、その原因が何であるかと、その後の検査、治療で視力を守ることですので、しっかり検査と治療を受けていただければと思います。

↑40代の方の眼底写真

↑70代の方の眼底写真

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