院長ブログ

黄斑円孔の治療

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今日は午前が外来で午後は手術でした。
手術の申し込みは白内障1人でした。
今日の手術は、アドオンレンズ1件、白内障7件、眼瞼下垂3人、黄斑円孔の硝子体手術1件でした。

黄斑円孔は網膜の中心部でとても大事な部分である“黄斑”に穴が開いた状態です。網膜の中心部が悪くなってしまっていますので、見え方としても視野の中心部が見えにくい中心暗点という症状が出やすく、視力も低下してしまいます。治療は手術で穴を塞いであげる必要がありますが、黄斑も神経の細胞からできていますので、穴が開いた状態が長く続くと、手術で穴を塞いで見た目としてよくなっても、視力として改善が得られにくくなってしまうため、ある程度、早めの手術が必要になります。

そして、手術は硝子体手術で眼の中の硝子体を取り除き、網膜の一番内側の内境界膜を剥がした上で、眼の中にガスを入れ黄斑の穴が塞がるようにします。

ただ、治療はこれで終わりではなく、この後は患者さまに頑張っていただく必要があります。ガスを効果的に黄斑に当てるためにはうつ伏せの姿勢(起きている時は下向き)が大切です。ガスは少しずつ吸収され眼の中から消えるのは10日ほどかかり、その間、ずっとうつ伏せ寝をしないといけない訳ではなく、最初の2日が円孔の閉鎖には重要と言われており、まず2日はなるべく下向き姿勢を頑張っていただきたいです。もちろん、その後もまだガスがあるうちはできるだけ下向きをした方がせっかく入っているガスの効果を得ることもできると思います。

ちなみに、ガスを入れた後の見え方は一時的にですが、濃い霧の中にいるようなかなり霞んだ見え方になります。ガスが吸収され、代わりに自分の体の水に置き換わっていくと、少しずつ上の方から明るく見やすくなります。

ガスはガスの種類や濃度にもよりますが、一般的によく使われるSF6(六フッ化硫黄)は眼の中いっぱいに入ると、完全になくなるのに10日程度かかります。時々、患者さまから『なかなかガスが減らなくて治りが悪いのでしょうか?』と聞かれることもありますが、ガスで網膜を抑えるために眼の中に入れていますので、しばらく眼の中に残っていることが大切で、治りが悪いということでは全くありません(もしすぐなくなってしまうなら、その方が問題です)。

黄斑円孔の治療は単に手術が全てではなく(もちろん、大きなウエイトは占めますが)、患者さまの協力もとても大切です。

今日の黄斑円孔の患者さまも手術自体はうまくできたので、うつ伏せを頑張っていただき、しっかり黄斑の穴が塞がって少しでも視力が改善してくれるといいなと思います。

今日も手術、お疲れ様でしたm(_ _)m

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