今日は午前のみの外来でした。手術の申し込みは、霰粒腫1人(14歳男の子)と眼内レンズ交換1人でした。
眼内レンズ交換でご来院された60代の女性の方は、9月に他院で左眼の白内障手術を受け、単焦点レンズで近くにピントを合わせたところ、『遠くがこんなに見えないと思わなかった』と困ってしまって、相談にいらっしゃいました。
眼内レンズのピントの“近く”は通常、30cm程度です。
でも、例えば家の中のテレビを観ることや壁の時計を見ることなども近くのピントでも見えるのではと考える人もいるのではと思います。元々、近視の人は近くにピントが合う場合のイメージは持ちやすいですが、遠くが見えていた人が近くのピントを選択する場合は、できるだけ具体的に『あれは見えるのか?これは見えるのか?』と見えにくい距離をしっかり確認する必要があると思います。
ただ、どうしても、手術が終わってから、そのことに気づいて困ってしまう場合もあると思いますので、その時は眼内レンズの入れ換えを考えたらよいかと思います。
ちなみに、今回の患者さまは手術した医院では眼内レンズの入れ換えはしてくれず、大学病院に紹介になったものの、そちらでも『眼内レンズの入れ換えはしていません』と言われ、困った末、九州からいらしてくださいました。なんとかレンズ交換をしたいと思いますし、少しでも希望の見え方を実現できるようにしたいと思います。
ちなみに、先々週に左眼の手術をして、コミュニケーションエラーで近めにピントを合わせて、遠くが見えずに不自由さを感じ、レンズの入れ換えを検討していた方は、右眼を遠方〜中間の軽い近視にしてある程度、遠方に合わせて手術をしたところ、だいぶ不自由さが解消され、このままの状態でよさそうとのことでよかったです。
今週も皆さま、お疲れ様でしたm(_ _)m