院長ブログ

先輩のクリニックから

今日は一日外来で夕方に霰粒腫の切開が2人(8歳女の子、37歳女性)でした。手術の申し込みは、白内障1人と霰粒腫3人(1歳女の子、3歳男の子、8歳女の子)でした。

今日は初めて、僕の本を読んで都内から来てくださった患者さまがいました。60代の男性で緑内障と軽度の白内障があり、かかりつけ医からは『まだ白内障手術はする必要はないと言われているが、見えにくいのでどうしたらよいか?』というご相談でした。ある程度の緑内障がある上に白内障がある場合、白内障の影響がどれだけあるかは判断しにくく、手術をしてどれだけよくなるかが予想しにくい場合があります。そうなると、白内障の手術をしても思ったより視力の改善が得られなかったということも起こりうるので、白内障の手術をすることが躊躇されてしまう傾向があるかと思います。もちろん、本人が見え方の不自由がなく希望がない場合は、白内障の手術をしなくともよいと思いますが、見えにくさを感じていて、少しでも見え方の改善を得たいという思いがあるのであれば、積極的に白内障の手術をしたらよいと僕は考えています。もしかすると、あまり改善がないこともあることはご理解いただく必要がありますが、緑内障があれば、白内障の濁りがより見えにくさに影響している場合もありますし、少なくともそのまま待っていても見え方はよくなりません。白内障の濁りがあるのであれば、その濁りが取れた分は見やすくなるはずですし、前より明るく感じられるようになることは十分期待できるかと思います。また、白内障を取ると、眼圧が下がる傾向がありますし、iStentを使うことでより眼圧を下げる効果も狙え、白内障の手術の後に、緑内障の点眼を減らしたり、使わなくて済むようになってしまうこともあります。それから、白内障の手術は多少なりとも眼には侵襲となり、緑内障がある眼にとっては、あまり緑内障が進まない余力のあるうちに白内障手術を済ませてしまうことで、手術侵襲の影響を受けにくくなることにも意味があると思いますし、白内障も進行すればするほど、手術侵襲は大きくなりますので、あまり白内障が進行しないうちに手術をしておく方が安心かと考えています。

ということで、この患者さまには『白内障の手術は前向きに考えてよいのでは』と話しました。

僕の本は、自分の考える白内障手術の知識が患者さまに役に立ち、よい白内障手術を受けて欲しいという思いで書いたので、本を読んでくださり、それがためになってくれればうれしいですが、それでわざわざ来てくださったこともとてもうれしく思いました。どうもありがとうございましたm(_ _)m

あと、今日は昭和大学の先輩で西東京市保谷で開業されている伊藤先生のクリニック、保谷伊藤眼科のスタッフさんが当院の見学に来てくださいました。あまり参考になることもない気もしてしまいますが、それでも少しでもクリニック運営の参考になればと熱心な姿勢は、とても素晴らしいと思いますし、僕も同じ院長として、見習わなければと思いました。伊藤先生は手術もとっても上手で、白内障から緑内障手術、網膜硝子体手術も難しい手術をたくさんされています。手術して終わりではなく、その後も患者さんに寄り添う姿をよく見ていて、とても尊敬できる先生です。東京西部で眼のことで困っている人は、伊藤先生がいてくれるので安心だと思います。

伊藤眼科のスタッフさん、今日はわざわざ見学に来てくださり、ありがとうございましたm(_ _)m

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