院長ブログ

レンズ交換の難しいところ

今日は午前が外来で午後は手術で、白内障14件、眼内レンズ交換1件、霰粒腫3件(3歳女の子、4歳男の子、7歳女の子)でした。

今日の眼内レンズ交換は2週間前に右眼の入れ換え手術を行なった方の左眼の手術でした。左眼の約2年前に白内障手術をしていたので、ちょっと時間の経ったレンズ交換でしたが、きれいにレンズも外せ、目的のレンズを入れることができ、無事に手術を終えることができました。

眼内レンズ交換をする、もしくは考えている患者さまからよく聞かれる質問が『レンズはうまく取り出せますか?』ということで、皆さん、白内障の手術の後、レンズが癒着を起こすことはご存知のようで、その癒着を剥がしてレンズを取り出すことができるかどうかが最大の関心事というか、心配な点なのだと思います。

確かにレンズがうまく外せないと、交換できないので、それは大事なポイントになりますが、そこがこの手術の一番難しい点かというと、意外とそうでもないと感じています。レンズは癒着の程度で難易度の差はありますが、基本的には取り出しはそう難しくないと考えています。むしろ、難しいのは新たなレンズを入れる過程です。まず、残った水晶体嚢の状態で癒着が残る場合があり、予定のレンズをそのまま使うか、違うレンズに変えるかをその場で判断しなければなりません。そして、実際にレンズを入れる過程では、術後時間の経った水晶体嚢は硬くなっており、水晶体嚢の前面を丸く切り抜いてある部分が伸びないので、水晶体嚢の支えのチン小帯に負担をかけずにレンズを入れることが結構、難しく気を使う場面だと思っています(最初の白内障の手術の時の水晶体嚢はストレッチのきいたパンツみたいな感じで、時間の経った水晶体嚢は普通のジーンズのような感じです)。

今日も手術も無事終わってよかったです。皆さま、お疲れ様でしたm(_ _)m

↑このジーンズはストレッチが効いてしまっていますが、、、

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