今日は午前が外来で午後は手術でした。
手術の申し込みは、白内障3人、眼瞼下垂2人、霰粒腫1人(1歳男の子)でした。
今日の手術は、白内障7件、ICL(phakic IOL)1人、眼瞼下垂1人、硝子体混濁の硝子体手術1件でした。
硝子体手術の時は水晶体を一緒に取ることが多いのですが、今日の硝子体手術の患者さまは48歳の男性で、硝子体手術だけで水晶体は温存しました。白内障がある程度、出ている人であれば、水晶体を残す意義はほとんどないので、迷うことはほぼありませんが、まだ水晶体の濁りが目立たない若い人では、今回のように水晶体を温存することもあります。
手術する病気が網膜剥離や糖尿病の網膜症のように、硝子体をできるだけきれいに端の方(周辺部)まで取る必要がある場合は、水晶体を眼内レンズに換えてしまった方が、よりしっかり硝子体を取ることができるので、若くて水晶体の濁りが目立たなくとも水晶体を取った方がよい手術ができるかと思っています。水晶体を残しても、手術操作で水晶体に負担がかかってしまったり、術中にガスを入れることによっても、水晶体の濁りが出てきてしまうので、いずれ白内障が進むことを考えると、周辺部まで硝子体を取る必要がある時やガスを入れる必要がありそうな時は、できれば水晶体を眼内レンズに換えてしまった方がよいかなと考えています。
今回の男性は、硝子体の混濁を取るのが目的で、あまり無理に周辺部まで硝子体を取る必要がないこと、あと、近視が強く、白内障の手術をすると左右差が強くなってしまうこともあり、ご本人さまと相談の結果、水晶体を残すこととしました。
網膜の病気で水晶体も一緒に取ると言うと、ちょっと疑問に思う方もいらっしゃるかもしれませんが、状況によっては、水晶体を取ることが必要になったり、その方がよい場合もあるので、ご理解いただければと思います。
今日も手術、お疲れ様でしたm(_ _)m