院長ブログ

Zinn小帯断裂の硝子体脱出

今日は午前は外来、午後は手術でした。

手術の申し込みは、白内障1人と霰粒腫1人(6歳女の子)でした。
今日の手術は、眼瞼下垂3人、霰粒腫3人(1歳女の子、2歳男の子、4歳女の子、22歳女性)でした。

昨日の白内障の手術の70代の女性の方は、水晶体嚢を眼に固定するZinn(チン)小帯の一部が弱く、眼内レンズを入れた際に、部分的なZinn小帯断裂が起こりました。単なる単焦点レンズであれば、この状態でも問題はなかったのですが、乱視を矯正するトーリックレンズを使っていたため、レンズの位置のズレが生じるとよくないので、CTR(水晶体嚢拡張リング)を挿入し、内側から水晶体嚢を伸ばすような支えを使い、手術を終えました。しかし、手術翌日の今日の所見では、Zinn小帯断裂が起きた部分から、水晶体の奥にある硝子体が瞳孔を通り、前の方に出てきてしまい(硝子体脱出)、創口に嵌頓し、この硝子体線維が瞳孔に引っかかるため、瞳孔の形も楕円形になってしまっていた(瞳孔変形)ため、緊急的に追加処置をさせていただきました。創口に引っかかった硝子体を切除し、硝子体脱出がないことを確認し、眼の中をきれいに洗うような処置を行わせていただきました。硝子体が傷口から出ていると、感染の原因になったり、網膜を引っ張る力が働き、網膜に穴があいてしまう可能性もあります。急に追加の処置が必要になってしまい、ご心配をおかけしてしまい申し訳ありませんでしたが、これで、この後の経過は通常の白内障手術と同じで済んでくれると思いますので、安心して過ごしていただければと思います。緊急の処置、お疲れ様でした。

今日は自分の誕生日で、スタッフの皆んなからお祝いしてもらいました(どうもありがとう!)。いつの間にか、もう45歳ですが、45歳ってこんなんでいいのか!?と思いながらも、自分なりによい45歳を過ごして、ちゃんと46歳を迎えられるように頑張りたいと思います。ちなみに、今日の外来では僕と同じ誕生日の方が2名いらっしゃいました。おめでとうございましたm(_ _)m

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