院長ブログ

多焦点レンズ眼の黄斑上膜

今日は一日外来でした。
手術の申し込みは、白内障9人、眼瞼下垂2人、霰粒腫2人(5歳男の子、6歳女の子)、硝子体手術3人(黄斑円孔、黄斑上膜、硝子体混濁)、眼内レンズ交換1人でした。

網膜の中心部の“黄斑”の上に異常な膜ができてしまう“黄斑上膜(黄斑前膜)”は、症状として、視力の低下(中心部の見えにくさ)、歪み(歪視)、物が大きく見える(大視症)などが出てきます。治療としては、手術でその余分な膜を剥がして取り除く硝子体手術が必要になります。もちろん、黄斑上膜があればすぐに手術しないといけない病気ではなく、症状が出て見え方に影響が出ている場合や、黄斑の形状が悪くなってしまっている場合が適応になります。なので、たまたま見つかって症状のないような黄斑上膜は経過観察で十分なことが多く、症状、視力や黄斑の形状検査(OCT)を見ながら、手術の時期を決めていくようになることが多いかと思います。ただ、白内障のように進行したら、その時に手術して、濁りを取って、眼内レンズを入れれば、元のような見え方に改善するというものでもなく、黄斑上膜の手術はあくまでも黄斑上膜を取り除き、黄斑の形がよくなることを期待する手術になり、一度、悪くなってしまった黄斑の形は手術すれば確実に元に戻るものではなく、形の悪さはある程度、残ってしまうので、その黄斑の形状に伴い、症状も残ってしまうことになります。なので、症状が弱くとも、黄斑の形が悪くなっていて、若い方では、どこかのタイミングで手術が必要になる可能性が高まりますので、ある程度、早い段階で手術を考えた方がよいかと考えています。

また、既に白内障手術を受けている方で単焦点レンズを入れている人は、そう急ぐ必要はないですが、多焦点レンズを入れている人の黄斑上膜は早めに手術をした方がよいかと考えています。それは、黄斑の障害は単焦点レンズではそれほど影響がなくとも、多焦点レンズではより強く影響が出てしまい、不快な見えにくさが残ってしまうことがあるからです。

今日、黄斑上膜で硝子体手術の申し込みをいただいた70歳の女性の方は、歪みの症状はあるものの視力はまだしっかり1.2出ていましたが、 4年前に多焦点レンズの白内障手術を受けていて、黄斑上膜の悪い影響がなるべく残らないように手術を予定させていただきました。

眼の病気は必ず今、手術をしないといけないものばかりではなく、そのタイミングが難しいですが、その病気の状態は元より、年齢や眼の他の状態なども含めて、いつ手術をするのが最適か一人一人、総合的に判断するのが大事だと思っています。

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