院長ブログ

最近の多焦点レンズの傾向

今日は午前が外来で午後は手術で、手術の申し込みは、白内障4人、今日の手術は、白内障15件(アイステント1件)と黄斑上膜の硝子体手術1件でした。

今日の白内障手術は15件でしたが、そのうち、5件が多焦点レンズで、普段は1割程度なので、今日は多焦点レンズが多い日でした。その多焦点レンズの内訳はPanOPtix(パンオプティクス)3、Vivity2でしたが、当院の最近の多焦点レンズの傾向はパンオプティクスとVivityが半々くらいな感じです。それぞれ、よいところと弱いところがありますが、遠方から近方までなるべく眼鏡なく見たければ、パンオプティクス、近くは眼鏡を使ってもいいけれど、なるべく異常光視症やコントラストの低下が出ない自然な見え方が希望なら、Vivityという選択になるかと思います。選んだレンズで違和感が出てしまうならば、左右で異なるレンズを使ってもよく、例えば、最初の眼の手術で、パンオプティクスを入れて、なんとなくすっきり見えないとか夜の光の見え方が気になってしまうと感じれば、もう片方の目はVivity(単焦点レンズでもよいですが)にするというのも方法の一つかと思います。最初の眼でVivityを入れて、近くが見えない感覚が強ければ、もう片眼はVivityを近視寄りに設定するか、パンオプティクスにするかを考えるとよいと思います。『左右違うレンズにすると、違和感は出ませんか?』と聞かれることもありますが、もちろん左右同じレンズの方がバランスはよいですが、そもそも、最初の手術の眼の見え方が違和感が強いなら、同じレンズではもっと違和感が強くなってしまうので、左右を違うレンズにしても、その方が結果的に違和感が少なくなると思われれば、違うレンズを使ってあげた方がよいかと考えています。

レンズの種類が増えてくれることは、その使い方がより複雑になっているやや厄介な面もありますが、より理想的な見え方を実現するための選択肢が増えることは喜ばしいことだと感じています。

今日も手術、お疲れ様でしたm(_ _)m

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