院長ブログ

眼瞼下垂の術後再調整

今日は午前が外来で午後が手術で白内障5件、硝子体手術2件(黄斑上膜、硝子体出血)、眼瞼下垂2人でした。

眼瞼下垂のお一人は今月の初めに初回の眼瞼下垂手術をおこなった方の再手術です。

眼瞼下垂の手術ではまぶたの挙げ過ぎは気をつけているのですが、どうしても挙がり過ぎてしまうことがあります。麻酔の効き方が強いと、術中の定量が難しかったり、患者さまの要因ではおでこの筋肉の強さの左右差があると、ちょうどよくまぶたを挙げて手術を終えたつもりでも、術後に思った以上に挙がってしまったり、左右差が出てしまうケースがあります。術直後はまぶたの出血や炎症で筋肉の働きが一時的に落ちている場合もあり、すぐには判断できませんが、12週間程度である程度は落ち着いてきますので、その時点で明らかにおかしい時は早めにまぶたの挙がり具合の再調整(再手術)をするようにしています。ただ、判断が難しい微妙な場合は、もう少し時間が経つと落ち着いてくることもありますので、3ヶ月程度、時間を置いて必要があれば再調整を行うようにしています。

手術のキズが修復する過程の反応は術後12ヶ月が一番強いとされており、この時期の再手術は癒着も強く血管も多いので手術操作がとても大変になります。ですので、この時期の再手術は避けた方がよいので、早期にするのであれば、術後2週間程度、時間を置いてするのであれば、術後3ヶ月以降にすることが望ましいと考えています。

保険の手術はまぶたを挙げることが目的ではありますし、左右全く同じになる手術でもないのですが、とは言っても、人目につきやすいまぶたは見た目も重要な因子と思っています。ですので、なるべく見た目もよくしたいと思って手術をしているつもりですが、挙がり過ぎや左右差がある場合で患者さまが気になるならば、再手術を行うほうがよいかなと思っています。

再手術になってしまうのは申し訳ない気持ちですが、まぶたの挙がり過ぎは見た目の問題だけでなく、眼の乾きや違和感につながることもあるので、このまま挙がり過ぎで過ごすよりは頑張って再手術を受けてくださってよかったと思います。でも、一度ですんなりいかなくて、申し訳ありませんでしたm(_ _)m

↑まぶたが白目(結膜)の上まで挙がってしまって挙がり過ぎです、、、

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