院長ブログ

霰粒腫後の網膜剥離

今日は午前が外来で午後が手術でした。

手術は白内障7件、眼内レンズ交換1件、眉毛下皮膚切除1人と緊急の網膜剥離の硝子体手術が1件でした。

今日、緊急手術させていただいた網膜剥離の方は50代前半の男性で、先週月曜日に霰粒腫の切開をし、その経過観察でいらした土曜日に『2日前から黒いモヤが見える』という症状があり、眼底を見ると、耳側の網膜に穴があいていて、そこから中心部付近にかけ網膜が剥がれている『裂孔原生網膜剥離』を起こしていました。霰粒腫の後に網膜剥離?と関連を疑うかもしれませんが、霰粒腫は右眼、網膜剥離は左眼なので、全く関連はないと思います。ただ、左右は違うにしても、珍しいケースではあったと思います。

手術はまず水晶体を取り出して眼内レンズを入れ(白内障の手術をして)、硝子体をきれいに切除した後、眼の中を空気に換え、剥がれた網膜の下の水を抜き、網膜を元の位置に戻し、穴の周りをレーザーでくっつけ、最後に、空気をガスに換えて終えました。

網膜剥離というと心配かと思いますが、適切なタイミングで適切に手術を行えば、後遺症なく改善できる病気でもあると思います。霰粒腫の後に、網膜剥離と病気が続き、ついてないとお思いかもしれませんが、もし霰粒腫の通院がなければ、網膜剥離の症状が出ても受診のタイミングが遅くなってしまっていた可能性もあるかもしれないので、ある意味、よかったのではと思います。

実は霰粒腫は数ヶ月前に一度、切開した後の再発でしたが、網膜剥離はしっかり一回で治ってくれればと思います(治るような治療はしたつもりです)。

今日の手術も無事終わってよかったです。皆さま、お疲れ様でしたm(_ _)m

↑今日の網膜剥離の患者さまの眼底写真。

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