院長ブログ

患者さまからの治療の提案

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今日は一日、外来でした。
白内障7人、眼瞼下垂3人、霰粒腫2人(5歳女の子、49歳女性)でした。

昨日の手術の方の翌日の診察がありましたが、皆さん、経過は良好でよかったです。

その患者さまの中で、昨日、眼内レンズ交換の手術をさせていただいた方は、昨年1月に左眼の黄斑上膜で硝子体手術と白内障の手術を行なった50代前半の女性の方でした。術前の視力が0.3とかなり低下していたので、単純な単焦点レンズを中間に合わせましたが、思ったより遠方が見え、右眼との左右差と調節力の低下による老眼の影響を改善する目的で、レンズを少し近視気味にしたアイハンスへ入れ換えました。

この患者さまは昨年の手術の後、矯正視力は1.2まで改善して手術そのものはうまくいっていたのですが、左右の見え方のバランスの悪さ、違和感が強く、眼鏡の調整も難しく、かなりお困りの状況でお過ごしいただいていました。僕は割と、レンズの入れ換えは前向きに考えるタイプではありますが、今回の手術に関しては、あまり考えていませんでした。というのも、見え方の問題は黄斑上膜の術後の大視症が一番の原因だと考えていたので、レンズを入れ換えてもなかなか、症状の完全な改善は難しいかと思っていました。なので、レンズの入れ換えは正直、全く考えていなかったのですが、少し前に患者さま本人から『レンズを入れ換えたらどうですか?』と提案されました。でも、僕は根本的な解決にはならないと思ってしまったので、最初、あまり意味はないかと思ってしまいました(もしかすると、嫌な感じに聞こえてしまったかもしれません、そうだったら申し訳ないです)。でも、よく考えると、見え方を100%にできなくとも、少しでもそれに近づくことができる余地は確かにあるので、それでよければレンズの入れ換えをしましょうということになりました。少し近視気味のアイハンスにすることで、左右の近視の差を減らし、メガネをかけた時の左右の大きさの差もいくらかよくでき、調節力も若干改善できればと思いました。

最初、患者さまからレンズ交換の提案をされた時は、うーんと思ってしましましたが、今、思うと、よい治療になったのではと思います。もしかすると、僕に提案する時に、言っていいのかな?とお思いになったかもしれませんが、言っていただけてよかったと思っています(どうもありがとうございました)。見え方が落ち着くのには少し時間がかかりますが、少しでも理想の見え方に近づいてくれればと思います。

今回のケースのように、医師に提案することは、ちょっと気が引けるかもしれませんが、これからの時代、特に、良性疾患の多い眼科の治療では、医師が一方的に方針を出すのではなく、医師と患者双方の意見、考えで治療を決めていくことが大切だと思っています。そのためには、お互いの信頼関係が必要でより重要になってくると思います。簡単なことではないかもしれませんが、そういう医療ができるような環境を作っていけるように頑張りたいと思います。

↑昨日、取り出した眼内レンズ。

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