院長ブログ

タウンニュース2023年3月

タウンニュース青葉区・都筑区・宮前区版で毎月連載させていただいている『目のお悩みQA』第33回目の今回は『白内障手術で乱視はよくなりますか?』というテーマで、白内障手術の時の乱視矯正について書いてみました。

以下、タウンニュースの本文です。

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白内障手術は濁った水晶体を取り除き、代わりに眼内レンズを入れることになります。この眼内レンズには近視や遠視を調整する度数がついていますが、乱視を矯正するタイプのレンズ(トーリック)もあります。

 乱視があるとブレるような見え方をし、患者さんが感じるのは眼全体の乱視ですが、これは角膜と水晶体の二つからなります。白内障手術では水晶体は取ってしまうので、水晶体による乱視は、水晶体を取るだけでよくなってしまいますが、問題となるのは角膜乱視が強い場合で、トーリックが必要になります。また、角膜と水晶体の乱視がうまく打ち消し合っていると、乱視の自覚がないのに、水晶体を取った術後に角膜の乱視の影響が出てしまうため、トーリックを使うこともあります。

 トーリックを使っても乱視をゼロにすることは難しいですが、軽度の乱視は焦点の幅を作るプラスの面もあり、ゼロにしなければならないものでもありません。ただ、ある程度の乱視が残ると裸眼の見え方が悪くなってしまいますので、トーリックを使ってあげることが大切です。乱視が強くて困っている人も、白内障の手術で乱視をうまく治せることもあるので考えるとよいかもしれません。なお、円錐角膜など眼鏡で矯正できないような不正乱視はトーリックの適応外になります。

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タウンニュースのコラムでは、眼に関する疑問についてお答えさせていただいております。気になる眼の症状から白内障やまぶた、硝子体の手術まで何でも構いませんので何かリクエストがございましたら教えてください。

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