院長ブログ

脈絡膜腫瘍?

今日は午前が外来で午後は手術でした。
手術の申し込みは、白内障4人と霰粒腫2人(5歳男の子、50歳女性)でした。
今日の手術は、白内障10件、眼内レンズ交換1件、硝子体手術2件(黄斑上膜、硝子体出血)、霰粒腫3人(1歳女の子、7歳女の子、17歳女の子)でした。

硝子体出血の患者さまは、73歳の女性で約1週間前に『急に見えなくなった』と来院されて、眼の奥が出血で全く見えない状態で、出血も多く、その原因もはっきりしなかったので、早めに手術を予定し、今日、緊急的に手術を予定させていただきました。

加齢黄斑変性か、網膜静脈閉塞症か、もしかすると、網膜剥離?と思いながら手術を始めましたが、出血を取り除き、眼底が見えるようになると、網膜の下の脈絡膜と思われる茶色い組織が山のように盛り上がっている所見が現れました。その盛り上がりの中央の網膜は穴のようになっていて、そこを走る血管が千切れて出血したと推測されました。幸い、今、正にドバドバ出ている出血はなく、また、黄斑には出血や病変は及んでいないので、ひとまずの視力改善は期待できそうでした。

ただ、この茶色い盛り上がりは、おそらく、脈絡膜腫瘍と思われるので、CT MRIなどの画像検査の上で、追加の治療が必要と思われるので、眼腫瘍にお詳しい大学病院(東京医大病院)へ紹介させていただこうと思っています。

硝子体出血は少しずつ引いてくることもあるのですが、結構、見えにくい期間が続いてしまうこともありますし、完全に引かずにスッキリした見え方にならないこともあります。そして、出血の原因によっては早めの手術が重要なこともあるので、今回のようにあまり先延ばしにせずにできるだけ早めに対応していきたいと思います。

今日も手術、お疲れ様でしたm(_ _)m

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