院長ブログ

まだ片眼の手術なら

今日は一日外来でした。
手術の申し込みは、白内障8人、眼瞼下垂4人、霰粒腫1人(51歳女性)でした。

今日の外来では、69歳の女性の方が、今月の初めに他院で、緑内障発作予防の目的で左眼の白内障手術を受けたものの、眼内レンズのピントを近くで選んだら、『思った以上に身の回りが見えなくて』と困ってしまい、右眼の手術はキャンセルしていらっしゃいました。

元々、-4Dほどの近視で術後、-3Dになり計算通りで手術としては非常にうまくいっていると思われました。しかし、ご本人は家の中でテレビを見たり、料理をする時にもっと見やすいようにしたかったと感じてしまったそうで、『アドオンレンズでなんとかならないか?』という希望をお持ちでした。左眼の見え方自体は、アドオンレンズでもレンズの入れ換えでも、十分修正可能と思いましたが、幸い、まだ右眼の白内障が残っているため、まずは右眼の白内障手術で、希望の1mくらい(いわゆる中間距離)に合わせてはどうかと提案させていただきました。この左右差は2Dで眼鏡を作るギリギリの差なので、なんとかこれで両眼で見て違和感が出ず、希望の範囲が見えるとベストかと思いました。ただ、左右差の感じ方は個人差もあり、違和感が強く眼鏡を作るのも難しいような場合は、左眼の度数を変える治療を再度、検討しましょうと話をさせていただきました。

両眼とも手術を終えてしまうと、何らかの再手術をしないと不具合が解消できないことが多いですが、まだ片眼が残っていれば、そちらの眼の手術でうまく調整できることもあります。なので、片眼の手術を終えて、アレっと思うようであれば、よく考えて、もう反対の眼の手術をすることがとても重要だと個人的には思います。

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