院長ブログ

霰粒腫に対する点眼の意味

今日は一日外来でした。
手術の申し込みは、白内障4人と霰粒腫1人(4歳女の子)でした。

『霰粒腫ができて点眼を出されて使っているけど治らない』と受診される患者さまが時々いらっしゃいます。一般的に霰粒腫の初期治療には抗菌薬やステロイドの点眼や軟膏が使われることが多いかと思いますが、個人的には霰粒腫自体は点眼や軟膏で治るものではないと思っています。その理由は、霰粒腫の本体は肉芽腫でタルタルステーキの肉のような塊ですが、この塊に抗菌薬やステロイドが作用しても、組織が消えるとは思えないからです(また、そのような機序もないと思います)。

でも、僕も霰粒腫に対して、点眼や軟膏を使う時はあります。全ての霰粒腫に必要という訳ではありませんが、ある程度、大きなものや皮膚の赤みを伴っているものには点眼や軟膏を出しています。なぜ、薬を出すかというと、大きな霰粒腫では細菌感染を起こしたり、炎症を起こしやすく、これが更に霰粒腫を大きくする悪循環を起こすことがあり、これを防ぐ目的で点眼を出したり、霰粒腫が破裂した時に細菌感染から守る目的で軟膏を出すようにしています。あと、初期の霰粒腫ではしこりの形成がはっきりせずに、麦粒腫(ものもらい)と分かりにくいこともあり、積極的に点眼(と必要に応じて抗菌薬の内服)を使った方がよい場合もあります。なので、あくまでも霰粒腫に対して点眼を使うのは、しこりを消すためではなく、あくまで細菌感染や炎症を防いだり、抑える目的と考えています。もちろん、点眼の使用中にしこりが小さくなったり、消えてくれることもあるかと思いますが、しこりがうまく外に向かってもしくは内部に破裂してくれると、しこりとして小さくなったり、なくなってくれるのではと考えています。あくまで持論で、実際は正しくないかもしれませんが、今までの経験からこのように考えています。

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