院長ブログ

LI後+IFIS

今日は午前が外来で午後は手術でした。

手術の申し込みは、白内障1人と霰粒腫1人(2歳男の子)でした。
今日の手術は、白内障11件、眼瞼下垂2人、霰粒腫1人(3歳男の子)でした。

今日、白内障手術の80代の男性の方は、レーザー虹彩切開術(LI)という治療の後ということと、前立腺肥大のαブロッカーという薬を飲んでたため、眼の組織が非常に弱く、手術がちょっと大変でした。LIというのは急性緑内障発作を防ぐために虹彩という茶目の部分に穴を開けるレーザー治療ですが、これを行うと、水晶体を支えるチン小帯が弱くなってしまい(チン小帯脆弱)、水晶体を超音波で破砕吸引する際に、水晶体の袋(水晶体囊)を残すことが困難になってしまったり、水晶体の裏側に水が回りやすく、水晶体嚢が非常に不安定になって(IMSinfusion misdirection syndrome)手術が難しくなってしまうことがあります。更に、前立腺の薬を飲んでいると、虹彩の緊張が弱く、瞳孔を拡げる薬を使っているにもかかわらず、手術の最中に瞳孔が縮んでしまうことがあります(IFIS)。今回の患者さまでは、I-Ringという器具を使い、IFISでの縮瞳を防ぎつつ、IMSで硝子体側(後房)の圧が上がってしまったため途中で、硝子体に針を刺して水を抜き、硝子体圧を下げながら手術をおこないました。少し時間がかかり、お辛かったかもしれませんが、無事、白内障の濁りをきれいに取り除き、しっかり眼内レンズを入れて手術を終えることができてよかたったです。

今日も手術、お疲れ様でしたm(_ _)m

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