院長ブログ

トーリックレンズがズレると

今日は午前が外来で午後は手術でした。
手術の申し込みは、白内障3人、今日の手術は、白内障15件、眼内レンズ交換1件、トーリック眼内レンズの軸修正1件、緑内障手術(トラベクロトミー)1件、眼瞼下垂1人でした。

白内障の手術で乱視(角膜乱視)を矯正するために使うトーリックレンズはレンズに乱視を打ち消すための成分が入っており、角膜乱視の軸(方向)にレンズ(トーリック軸)を合わせて入れる必要があります。

先月の終わりにこのトーリックレンズを使った白内障の手術を受けていただいた60代前半の男性の患者さまは、術後しばらくは乱視がほとんどなかったのですが、先日の外来診察で、急に乱視が増えており、眼内レンズを確認すると、レンズが約45°回転してしまっていました。トーリックはズレると約3%乱視矯正効果が減り、約30°ズレるとその効果がほぼないとされています。45°ズレると乱視矯正効果がないどころか、むしろ乱視を増やしてしまっている悪い状況でしたので、本日、トーリック軸の位置を修正する処置をさせていただきました。ただ、単純に位置を戻すだけでは、またズレてしまうこともあるため、CTRというリングをレンズを入れる袋の中に挿入するとレンズの固定がよくなり、ズレにくくなるとされているので、軸を修正しCTRを挿入して手術を終えました。またズレてしまうことも結構あるのですが、なんとかこれで少しでも乱視が減り、見え方がよくなってくれるといいなと思います。

今日も手術、お疲れ様でしたm(_ _)m

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