院長ブログ

片眼手術後のピントの相談

今日は午前が外来で、午後はまぶたの手術で、手術の申し込みは、白内障2人と霰粒腫1人(2歳女の子)、今日の手術は眼瞼下垂が4人でした。

今週の水曜日に白内障の手術を受けた患者さまは、術後の診察を翌日の木曜に受けていただき、次は翌週の月曜に診て、また水曜にもう片方の眼の手術というパターンが多いのですが、今日の外来では今週の水曜に右眼の白内障手術を受けた患者さまが、『やっぱりピントの位置を変えたい』と予定外でいらっしゃいました。元々、手元30cmくらいにピントの合っている眼の方で、検査員のレンズ説明を受けた後は『ピントは近くで』となっていたのですが、手術の前の最後の確認の日に『車の運転をするので、やっぱり遠くにしたい』とおっしゃり、近くは見えにくくなり眼鏡が必要になることをきちんと説明し、ご本人も『近くは眼鏡でいい』ということでだったので、ご希望の“裸眼で車の運転ができるくらいの”遠方に合わせるレンズを選び、

術後の裸眼視力は0.8で予定通りでしたが、『近くが全然見えなくて不安。これじゃ生活できない。』ということでした。事前に十分説明し、ご理解もいただいていたと思いますが、どうしても術後に“思ったような見え方ではなかった”とか“思ったより見えない”という事態が起こってしまいます。それは、術前の説明はあくまでイメージで、それを体感できるのは、実際に手術が終わった後になってしまうので、こういうことはゼロにはならないと思います。でも、白内障の手術は通常、両眼あるので、片方が思ったような見え方でなくとも、もう片方である程度、リカバリーすることもできます。この患者さまは、左眼のレンズは『近くを見えるようにして欲しい』ということで、あまり左右差をつけると違和感も出てしまうので、手術した右眼でシミュレーションをして、近くが見えるギリギリの度数を探し、近くに合わせた度数にすることとしました。

急に来てしまって申し訳なかったとおっしゃっていましたが、直前ではレンズの変更が間に合わなかったり、手術が終わってから、『本当は近くにしたかった』と言われても手遅れになってしまうので、手術の前に思っていることは遠慮なく、早めに言っていただければと思います。なんとか左眼の手術で近くをカバーできればと思いますが、このように左右で調整することは意味があると思うので、やっぱり両眼同日の手術はできるだけ控え、少しでも間をあけ片眼ずつ手術するのが望ましいのかなと思います。

今週も皆さま、お疲れ様でしたm(_ _)m

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