院長ブログ

レンズ交換+後嚢研磨

今日は午前のみの外来で、手術の申し込みは、白内障5人、黄斑上膜の硝子体手術1人、霰粒腫4人(3歳男の子、3歳女の子、7歳女の子、26歳女性)でした。

昨日、眼内レンズ交換の手術を受けていただいた70代前半の女性は、2021年9月に他医で左眼の多焦点レンズ(シナジー)を使った白内障手術を受け、術後にハローグレアがひどくて困っていたところ、なかなか対応してくれず、他の病院に相談に行き、そちらの先生から当院を紹介され受診してくださいました。
ハローグレアの症状もかなりきつかったそうですが、術後しばらく経っていたので、後発白内障が強くなり、視力も0.2程に低下している状態でしたが、元々の異常光視症の改善を第一に単焦点レンズ(アイハンス)に入れ換える手術を予定させていただきました。
昨日の手術では、初回手術から2年半ほど経っていましたが、レンズの取り出しは問題なく行え、新たなレンズもきれいに入れられ、手術を終えようかと思いましたが、後嚢の濁りも吸い取れそうな感じがしたので、吸引(I/A)で研磨したところ、結構きれいにできて、ある程度の後発白内障の治療も一緒にできたのかなと思いました。
今日の術後翌日の診察では、視力も裸眼で0.7矯正1.2まで改善し(遠方を少し落とすような度数を狙って予定通りです)、見え方もだいぶすっきりした喜んでくださり、手術してよかったなと思いました。夜の光の見え方はこれからどう感じてくれるかはありますが、少なくとも前よりは楽に感じてくれるのではと思います。
後発白内障の治療はYAGレーザーもしくは手術で後嚢を切開するしかないかと思っていましたが、I/Aできれいになることがあると知ったのは驚きでした(全ての後発白内障をきれいにできるものでもないかもしれませんが)。後発白内障があるとレンズ交換とどちらを先にするか悩ましいケースもありますが、まずI/Aで後発白内障を取り除いてみるというのも一つの方法かなと思いました。

今週も皆さま、お疲れ様でしたm(_ _)m


↑入れ換え前


↑入れ換え+後嚢研磨後

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